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決意と困惑

ハルフォンソの街からこんにちは。ティファレトです。

日が昇り始める直前に起き、水ブドウの搾り汁を飲んで入念に柔軟体操。

その後に水ブドウの木の周りを全力疾走をしては流す、いつもの繰り返しですが、ここからは負荷が大きく変わります。


「ふっ......ふっ......ふっ......」


新しく買ったメイスを縦振り、横振り、片手と両手それぞれで行います。

倍の重量になったメイスは百も振ればすぐに息が荒くなり、大量の汗と共に腕が痙攣し始めます。


「ふぅ......」


早朝の冷えとの差を明らかにするように私から湯気が立ちのぼり、水を飲んで一息ついて再開。次は動き回りながらメイスを振ります。


「ふっ......ふっ......ふっ......」


前後左右に動いてはメイスを振り、必ず姿勢が乱れないようにし、盾と組み合わせた動きも繰り返します。


「ふぅ......はぁ......ふぅ......」


初めて鍛錬をした頃のような、まだ体が負荷に追いついていない、久しく忘れていた感覚を思い出しますね。

ですが、手応えはあります。

この鍛錬を続けていけば、今のメイスも以前のように振る事が出来るようになるでしょう。

バッシュさんもジードさんも最後の最後は筋肉と言っていましたし、強くなるにはやはり筋肉なのです。

もちろん、技術も向上させていきます。


「もう時間ですね」


いつの間にか陽が昇りきっていて、そろそろ鍛錬の時間は終了です。

汗を丹念に拭き、水を飲んでアーノルドを起こしに行きます。


「アーノルド、おはようございます」


街に来た当初と比べ、神という絶対なものの他にも私には大切なものが増えました。

ガーロンド先生、子ども達、彼らが襲われ死んでしまうのは......悲しい、そう、悲しいのです。

ですから、私は強くならねばなりません。守る為に。

そう決意していると、ふと、レシートさんが頭に浮かびました。

何故でしょう?レシートさんは私よりも強いのに、私が守る訳では無いのに......。

レシートさんが死んでしまうのも悲しいのでしょうか?


「......」


私が今、感じているのは弱き者への庇護なのでしょうか?それとも、人の言う愛なのでしょうか?

分かりません、が、ひとまずは強くなりましょう。

どちらにせよ、強さは必要な筈です。

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