表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王子殿下の殺傷力が高すぎて死にそうです ~公爵令嬢は溺愛ルート突入中~  作者: 川合 佑樹


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
13/56

第13話

 話題は自然と最近の王都の噂に移った。

 新しいドレスの流行、舞踏会の予定、貴族たちのスキャンダル。

 そして――。

「そういえば」

 リリアナの隣に座る金髪の少女が目を輝かせた。

「エリシア嬢、第七王子殿下とご懇意だと伺いましたけど……どんな感じなんですか?」

 周りの少女たちが一斉に身を乗り出す。

「きゃー! 私も気になってた!」

「本当にあんなに美しいの?」

「ぜひ教えてくださいませ!」

 エリシアは紅茶を飲もうとした手が止まった。

(うわ、来た! 異世界女子トーク!)

「え、えっと……その……」

 必死に平静を装いつつ話せる範囲で答えることにした。

「殿下は……とても優しくて穏やかでいらっしゃいます。この間も訓練で私が怪我をしたときわざわざ予定を早めてお見舞いに来てくださって……」

「きゃあああ! 予定を早めて!?」

「それって、もう完全に――!」

 少女たちが一斉に身を乗り出し、目をキラキラさせてキャーキャー騒ぐ。

 エリシアは耳まで赤くなりながら続ける。

「それに毎日……その手紙やお花を届けてくださったりして……」

「毎日!? お手紙!? お花!?」

「なんてロマンチック……!」

 少女たちが手を叩いたり頰を押さえたりして大興奮。

「エリシア嬢、うらやましすぎますわ!」

 リリアナも笑いながら言った。

「殿下は普段なかなか感情を表に出されない方だと聞いておりますのに……エリシア嬢の前ではずいぶん素直になられるようですね」

 エリシアはなんとか微笑みを保った。

「……光栄すぎて戸惑ってるんですけど」

 少女たちはさらに盛り上がった。

「エリシア嬢なら当然ですわ!」

「こんなに素敵なのですもの!」

「私、憧れちゃいます……!」

 お茶会は終始和やかに甘い話題で満たされた。


 ――そしてそろそろ終わりという頃。

 リリアナが立ち上がりエリシアに向かって深くお辞儀をした。

「エリシア嬢、本日はお運びいただきありがとうございました。この度は弟のカイルが本当に失礼なことをいたしました。エリシア嬢にご怪我を負わせてしまい……ヴァイス家一同心よりお詫び申し上げます」

 エリシアは慌てて首を振って立ち上がる。

「い、いえ! 私こそ無茶をして……カイルは悪くないんです!」

 リリアナはまっすぐエリシアの目を見て続けた。

「それでも弟の不始末は私が責任を持って謝罪いたしますわ。そして――これからもヴァイス家はレーヴェント家を、そしてエリシア様をお支えいたします。どうか何なりとお申し付けくださいませ」

 その言葉に確かな重みが込められていた。

 エリシアは自然と口元を緩めて頭を下げた。

「……ありがとうございます、リリアナ様」

(味方、か……嬉しいな)

 庭園の風が吹き抜けお茶会は幕を閉じた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ