4話「星に願いを」
俺たちはダンジョンに着いた、ひとまずは魔物が溢れ出ている心配は無くなったわけだが
慎重に様子を見ていると、中から冒険者が3人出てくる
「いやぁ、大収穫大収穫!」
「上手いこといったなぁ、変に強い魔物にも出くわさなかったしな」
「俺の隠蔽スキルのおかげだぞ、分け前ちゃんと大目に寄越せよな」
手に持っているのはアクセサリーがいくつか
きっとあの冒険者にとっては貴重な収入源なのだろう
「中の魔物もいないわけではないみたいだな」
「ほんならレギの実力見に行こっか」
全くローズは気が早い、俺なんかどういうスキルだったかも忘れたというのに
「ワクワクします、この授かった『ギフト』で何ができるんですかね?」
今朝、俺たちに向かって使って見たのだけれど
何も起こらなかったのだ
じゃあ精霊師としてのスキルはなんだ?って話になって
試しに使ってみてもらうと、レギの周りにキラキラと輝いているものが舞っているのだ
『すごい、お星様だ』
それはレギの思う絵本のお星様だそうだ
召喚師と同じであれば今後新たな精霊も使役できるのだろう
試しに使ってもらったのだが、俺たちには『ギフト』の効果は無いようだった…
だったら魔物に使うものなのか?
レギだけの特殊スキルなのだからそういう可能性もあり得る
そんな話になったものだから俺たちはここにいる
流石に街中で魔物を出すわけにもいかないからな
「よーしレギ、やりたいようにやってみてくれ
危なくなったら俺たちが全力で守るからな」
「ウチらのこと頼ってええでー」
「任せてください!」
「楽しみだな、正直俺も擬態化して暴れてみたいぜ…」
ひとまずダンジョンに入ってみると、それなりに魔物はいるようであった
まぁ外の平原でもポツポツ魔物が沸いていたので、まだ魔素が枯れているわけではないことはわかっていたのだけれど
「タマ、ルティ、マール」
レギが指輪を掲げ名前を呼ぶと、スライム、獅子、精霊がそれぞれ出現する
「おぉ、同時に複数召喚できるんだ…すごいな」
何体までできるのかはわからないが、これだけでも十分な戦力になる
タマもレベルが高く、雑魚ならばその身体に魔物を取り込んで一瞬で消化するほどである
「マール、タマに力を」
すると星の精霊はタマと合体し、輝き出すのだった
「あー…スーパーマ○オ?」
輝くタマは、魔物に体当たりをするが
一瞬で消えてしまう魔物に困惑して、しばらくウロウロしている
ルティはルティで、近くの魔物を喰い散らかし大惨事である
レギは、たまたま生き残っていた魔物の攻撃を受けているのだが
ただタマとルティの活躍を見て恍惚の表情を浮かべるのみであった…
「ちょっと…止めなくていいの?」
ミドが俺に聞いてくる
そうは言っても、不安な要素が見つからないのだし止めようもない
「レギー!ルティにもギフトできるのかー?」
俺は気になった事を聞いただけだったのだけれど
「リドラさんにできるかやってみたいです!お願いできますかー」
いつもより元気のある返事が返ってくる
仕方なくリドラを出すと、タマとルティを下げ
再びレギの周りに精霊が飛び交う
「リドラさん、行きますよ!」
「キュイ!」
星の力を得たリドラはそれはもう…えげつなかった…
あのスピードに敵う魔物はそうそういないだろう
ダンジョンの奥へ向かったかと思えば、何度か衝突するような音が聞こえる反対の通路から飛び出してくる
レギ曰く、星属性の基本は希望や願いだそうだ
どの能力が強化されるのかは魔物次第のようであった
俺の魔力もほとんど消費せず、魔物達を蹂躙していくのだからやりたい放題である
「リドラ…もういっそお前もレギの元へ行くか…?」
「キュ?!キューーイ!!」
大きく横に首を振るリドラ
よかった…離れたくないと言ってくれなきゃ俺は自信をなくすところだった…




