3話「スキルの恩恵」
宴から一夜過ぎ、俺たちは近くのダンジョンへ向かう
もしかしたらスタンピードの影響で魔物がいないかもしれない
あるいは、またも魔物が溢れ出しているやもしれない…
後者であることは考えたくはないが
今は目的地も定まらず、正直言えば精霊側からアクションが無いと行動しようが無い状況だったのだ
であるならば、周りの状況や準備をしっかりしておくのが良いだろうと思い
ついでにレギの新スキルも見てみたいってことで、5人でダンジョンへ出向いたのだった
「ついでに言うならば、誰かさんが金貨を一枚も受け取らなかったせいで金欠だからでもあるのだが、な」
「何一人でぶつぶつ言ってんのや?シュウ」
最低限必要な回復薬とかは買えなくも無いのだけど
再び魔物の群れと戦う必要があるならばすぐに尽きるだろう
「良いなぁお前らはいつのまにかレベル上がりまくっててよ」
昨日から若干不機嫌なドルヴィン
レベルが一つ違ったって能力的には大差ないのだけれど
スキルの数は重要なのだった
ドルヴィンの持つスキルは4つ、レギは7つが有用スキル
置いていかれた感が半端ないのだろう
そういえばスキルの書は手に入ったりしていないだろうか?
あれからも上位種の魔物も多く倒していたからな
素材や武具は確認していたが、特殊アイテム欄の確認はしていなかった
ワクワクしながら俺は目をやると
[スキルの書]2
[スキルの書®️]1
あれ?そういえばスキルの書ってレアだったよな…この世界に来て最初に使ったのが隠しスキルで®️の文字が付いていた
何を倒したら手に入るのかもわからないんじゃ困るな
取得ウィンドウはもう少し見やすくしてほしいものだ
「ドルヴィン!二つだけだがスキルの書だ」
あえて®️は隠す
むしろ俺が使う!
受け取ったドルヴィンはえらく感動している
「マジか?!長いこと冒険者やってっけど一回しか見たことねぇぞ」
しかもそのスキルの書は仲間が野営中にこっそり使いやがったらしく、その場でパーティーが解散になり
なんのスキルの書だったかも今はもうわからないらしい
さっそく一本使う
[料理向上:同じ食材で同じ調理でも味が一段階も二段階も上がる、美味しさの基準はスキルの使用者による]
「おめでとう!すごく冒険の役に立つスキルじゃないか」
ちょっと面白かったので、ついからかってしまった
「そうだな…シュウ、今度からお前の飯はお前が作れ」
今までも美味い飯を作るのはほとんどがドルヴィンだった
もちろんいない時や大移動の時は銀狼亭のおやっさんが作ってもくれていたが、最近はずっとドルヴィンだ
普通に美味い飯がより美味くなるのなら、冒険者を辞めてもきっと腕一本で稼ぐことができるだろうから有用なすきるではないか
「ま、まぁあと一本あるし」
続いて開かれた巻物から得られたのは
[擬態化]のスキル
特定の条件下というのがわからないが、使い道がないわけではなさそうだ
「ちょっと試してみるわ」
そう言うと、ドルヴィンの身体がどんどん大きく変わっていき…
オークキングより一回り大きなオーク族へと変化するのだった
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ドルヴィン レベル19 ウォーリアー
レベル5 豪腕(STR値%分の攻撃力補正)
レベル10 鎧砕き(攻撃対象のステータスにマイナス補正を与える)
レベル15 馬鹿力(物理上昇・魔法下降)
EX 共生(仲間が多いほどにステータス上昇)
EX 擬態化(特定の条件下で姿を変えることができる)
EX 料理向上
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擬態化補正
オークキング:統率(仲間の数×10%の能力補正を得る)
オークロード:支配者(同行する者の数×10%の能力補正を得る)
「おおぉっっ、これはぁぁ凄いぃぃ」
声まで大きく地面が揺れそうだ
もしかしなくても全身オーク装備だったからなんだろうな
じゃあ別のシリーズ揃えたらもっと別の擬態化になるんだろうなぁ
そう思うと、装備品を探さずにはいられないのだった
「お、ドラゴンシリーズとかゴーレムシリーズもあるじゃん」
残念ながら揃ってはいないようだったので今は意味がなさそうだ
「ん?イフリートのドロップってこれか?」
[炎魔剣緋耀Ⓛ:攻撃力---、赤き大剣、持つものの心までもを焼き尽くすと言われる魔剣、装備適正レベル30]
怖ぇー、しかも装備できねぇー
なんだか強そうではあるが、もしかして今使ってる魔剣も大精霊とかそんな奴からのドロップだったりするのか?
「じゃあ行こうか、みんな待ってるしな」
「おぉうぅぅ!!」
いや、擬態解こうよドルヴィン…




