「それぞれの戦い」
前半ピルスル視点
後半ソフィア視点
「王よ…何か考えでもあるのか…」
儂らは王都へ、此度は街の民およそ50を連れ
中へ入る許可は得たがやはり王には会わせていただけぬ
滞在するにも金がいる、早いうちに移民の許可をいただきたかったのだが…
街の警備もいつも以上に厳戒でどこか不安げな兵士が目を光らせているのだった
「のぅ…少々聞きたいのじゃが」
儂はひとりの若い兵士に王城の中の様子を聞いてみたのだが、ハッキリとした返事は得られない
ただ、なにか非常に困っておりこの兵士にもろくに詳しい話は伝わっていないのだと感じられる
せっかく街には来たものの、金も限度がある
ある者は日雇いで稼ぎ、ある者は最低限のの食事だけで飢えを凌いでいた
何日かそれが続いたある日
そろそろシュウ達も東の大陸に着いたろうか?
どれ、一回様子を見てこようか
そんな時にまたも街の外が騒がしくなる
嫌な予感しかしない、イフリートでも現れたんじゃなかろうか…
そしてその予感は的中するのだった
それどころか…さらに最悪であった…
「あら、あなた…こんなところにいらしたのですね?」
話しかけて来たのはリキングバウトに向かう途中に出会った女性
「お主…生きておったか…」
シュウの攻撃で息絶えたものと思っておったが、まさか再び相見えることになろうとは
「あの時はどうも、そうそう
お陰でまた色々遠回りする羽目になりまして…もう私ものんびりしている気もありませんから暴走を引き起こさせていただきましたわ
今日はあなた一人なのかしら?」
残念ながら俺一人なんでな、助けがあるとは思っちゃならねぇんだろうなぁ…
女性と少女、屈強な男
さらに向こうから徐々にやってくる魔物の群れ
「貴様何をした!」
「ふふっ、あなたは魔物達と遊んでいてくだされば結構です
お仲間も今頃はどうなっていることか…」
「なっ、貴様!東の大陸までも同じように?!」
そう言うと、3人の姿はスッと消えて行くのだった
「くっ…とにかく今は魔物の襲撃から街を…王をお守りせねば」
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「イフリート、彼奴の仲間は東の大陸じゃ
あちらで迎えて暴走を引き起こしてやれ」
結晶をイフリートに手渡し命令をくだす
「ですがソフィア様、あまり東で暴れますとジーク様が…」
「あの男のことなどもはやどうでも良いわ!
妾を愚弄するばかりの人間風情めが…
おそらく奴の持っておる結晶さえ奪えれば…チッ」
なぜ人間があの様な力を持っている…
なぜあそこまで追い詰められて、挙句妾が逃げなくてはならぬのだ…
「…まぁよい、妾は我慢も限界じゃ
人間どもを先に滅ぼしてから魔素を奪えばよかろう
イフリート、ボルドー、東の方は任せるゆえ大いに暴れてまいれ!」
「は、はっ!必ずやご期待に添えるよう!」
もうあの男の行動などどうでも良い…妾は精霊王となり、世界を精霊達の安心し暮らすことのできる世界を作るのだ
みなよ、待っておれ…必ずやアイオーン様の意思を継いで
このソフィア、必ず成し遂げてみせよう…




