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隠しスキルを手に入れた俺のうぬ惚れ人生  作者: うらたま
第3章《スタンピード》
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22話「VSボルドー」

もうどれだけの魔物を倒しただろうか

仲間達は無事なのだろうか…


俺は山際で一人剣を振るっていた


ズバッ

「ぐっ…」

時折背後から頭上から、襲いかかる魔物に対応しきれず傷を負うこともあるが

幸い致命傷に至るような強い魔物ではないようだが


ふと気付くと、何匹かの魔物が逃げるように向きを変え走っていくのが見える

「どうした…?」


その魔物達の向こうで赤い火の玉が見えたと思うと

その火の玉はどんどんこちらへ向かってくるのだった


「うあぁぁあああ!」

火の玉は周囲の魔物ごと俺を包みこみ、全身に激しい痛みが襲う


なん、だこの攻撃は…今までの魔物とはレベルが違いすぎる…


すぐに回復し、ヒールポーションを使用していると火の玉の方向から誰かが近づいてくるのが感じられた


「誰か、無事だったのか?!」


現れたのは少女と男だった

俺は何度かその少女を見たことがある

その度に大変な目にあってきた


イフリートとボルドー…

まだ俺たちに用があるというのか


「久しぶり、あの攻撃で死なないなんてやっぱり面白いねキミは」

「イフリート様、あとは俺が…」


ボルドーという屈強な男は、人間などに大精霊が手を下すなど許せないといった風に語り前へ出てくる


「いいけど、確実に仕留めなさいよ…

でなきゃアンタも殺すよ?」


イフリートがそう言い終わると同時に猛ダッシュで突進してくるボルドー


ドッ…


渾身の一発を思い切り鳩尾(みぞおち)にもらい俺は声もなく吹き飛ぶ


バキバキッ


身体が枝にぶつかりなお飛ばされ、俺は仰向けに倒れていた


「なんだ、大したことないな…」

ボルドーはつまらなさそうに言う


そりゃあただHPの多いだけの人間だ、まともに戦って勝てるはずもない


「さぁ!イフリート様を追い詰めた武器とやらは使わないのか?!」


無茶を言う…あれはソフィアに壊された

氷の矢だって俺だけでは作れない


「俺の…武器は、この剣…だ」

「ふんっ、なかなか強そうではあるが当たらなくては意味も無いな

興が削がれたわ、さっさと殺してやろう」


ゆっくり近寄るボルドー、剣が当たりさえすれば可能性はあるのだろうが…

「へっ…剣の達人でもいりゃあなぁ」


ピルスルに多少は習っているといっても所詮素人

本当に強い者の前では無力だと痛感するのだった


「…我の力を欲するか…」


なにか言葉が聞こえた瞬間、妙に身体が軽くなる

「?!」


とにかく今は目の前の奴を倒すことが優先だ

俺は身体が動くままに剣を振るう


初撃をギリギリ躱しボルドーは一歩引く

「な、何をした?!」


答える気もなければ、答えられもしない

俺はただひたすら剣を振るうと、遂にその刃先がボルドーを捉える


「グォオオ?!なんだこの力はぁ!!」


追撃、そして追撃…

それでもイフリートは動かなかった


ボルドーは消え、イフリートは手を叩く


「なかなか面白かったわ、ご褒美はこれでいいわね」

先ほどより大きな火の玉…それも5つ


剣では防げそうにない

残念だが俺はここでやられてしまうようだ…


「さようなら」


火の玉は避けようのない速さでまっすぐこちらに飛んでくるのだった…

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