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女神様にハイエルフとして長生きする様お願いされました。  作者: 大鳳
第二章 勇者パーティー編

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パーティー再編

「じゃあ、私もエイミーさんと入れ替われば……」

 今度はエリスフィーナがエイミーと入れ替わる事を提案するが……

「それは困りますねぇ。それでは私達の前衛の戦力が薄くなってしまいます。それに私達の索敵にはエリスフィーナさんが必須ですから」

 クレスの話には一理あった。ヴァイスとエイミーでは流石に心許ないがヴァイスとエリスフィーナ、ガルドリックとエイミーならどちらのパーティーもそちらの方が後衛として安心だろう。

「結局、俺なんかが前衛でエイミー達はそれで良いのか?」

 相変わらずガルドリックは無理矢理ハーレムパーティーを組まされるやれやれ系主人公みたいな煮え切らない態度をしている。

「大事な後進の育成なんだからいい加減腹を決めなさいよ、大男勇者様? いつまでもウダウダ言わないの」

 メルティーローズがガルドリックの尻を引っ叩く様に叱咤する。正論ではあるが、多分彼女は半分以上面白がっている。

「じゃ……じゃあ明日の仕事に備えてお互いに擦り合わせしておくか。え〜……君達の出来る事を教えてくれないか?」

 慣れない様子で若い子達に話し掛けるガルドリックを見たメルティーローズとクレスはニヤニヤと様子を見守っている。

「え〜と、私は短剣で戦ったりですかね?」

「私はファイアーランスとファイアーボール、アイスブリット、アースバインドの魔法が使えます」

「私はヒールと……ホーリーライトが使えます」

 エイミー達三人がそれぞれ出来る事をガルドリックに説明する。彼女達が出来るのはそれぞれの職業としての初歩であり、冒険者として最低限の事が出来るといった感じだ。

「じゃあ、明日はゴブリン退治かそれに近い依頼をこなしていこう。当面の目標はゴブリン相手に隊列を崩さず持ちこたえる事だ。」

 ガルドリックは今日の様な仕事は時期尚早と判断してか難度の低い仕事を皆に提案している。一方

「じゃあ俺達はもっとビッグな事をやってやろーぜ!」

 ほぼ勇者パーティーの中に放り込まれた形のヴァイスは気を大きくして将来を漠然と捉えているバンドマンみたいな事を言っている。

「まぁ、あちらは日帰りで出来る仕事をやるようですからこちらも歩調は合わせませんと」

 クレスかメガネの曇りを布で拭きながらリーダー代理のヴァイスに答える。

「言っとくけど、うちらには回復役居ないんだからそこは気を付けなさいよね?」

 傷を癒し治療するビールは神官達の専売特許であり、魔術師か使うリカバリーはあくまで細胞再生を活性化させるものでしかない。

(…………)

 慣れ親しんだパーティー編成から少し変わった事に初心者なエリスフィーナは若干の不安を抱いたまま明日の仕事を迎えるのだった。



 翌日、パーティーのリーダー代理にヴァイスを据えたエリスフィーナ達はゴブリンに攫われた村の女の子達の救出依頼に取り掛かっていた。

 それは、先日ある村から女の子達がゴブリンによって拐われてそのゴブリンの後を追った村人達によってゴブリンの住処は判明しているのだが、洞窟の中までは村人達の手には余ると判断され緊急で出された依頼だった。

「それじゃ、ちゃっちゃと助け出して終わらせちゃいましょーか!」

「言っておきますが、ガルドリックは居ないのですから何時も通りとはいきませんからね」

 通常人命に関わる様なの急迫不正の侵害に類する依頼にはベテラン冒険者が充てがわれるのだが、ヴァイスとエリスフィーナが初心者であっても請けられたのはメルティーローズとクレスの二人が居るからであった。

 目的の洞窟は森の中にあり、木々の間からは青空と白い雲、暖かな木漏れ日が差し込んできている。

 ヴァイスを先頭に森の中を進むエリスフィーナ達パーティーは特に何の障害も無く目当ての洞窟に辿り着く事が出来た。

 パーティー分離しているガルドリックは女の子達を連れて複数の薬草採種の仕事を請けていた。いずれも難度の低い仕事だったが彼としては場所と経路を確認しておきたいという意図があった様だ。

「エリス、パーティーの目となり耳となるのが君の役目だ。自分の感覚を信じてしっかりやってくれ」

 別れ際に語ってくれたガルドリックの声が耳に残っている。目の前に鎮座する洞窟を前にエリスフィーナは任務の成功と全員の生還を胸に誓うのだった。


ーガサガサ……ー


「それじゃ早速、中に行こうぜ!」

 松明を準備したヴァイスが意気揚々と洞窟の中に行こうとする。

(…………)

 洞窟の入り口付近に入り口を塞げる様な大岩に類するモノが何も無い事を確認したエリスフィーナはガルドリックから教わっていた確認すべき注意点に抜けが無いか頭の中で反芻していた。


ーガサガサ……ー


 森の奥から聞こえてくる草木の擦れる音がどうしても気になるエリスフィーナは

「メルさん、あそこにファイアーボール撃ってもらって良いですか?」

 森の中、さっきの音が聞こえてきた辺りを指で指し示した。

「ん〜別に良いけど……?」

 メルティーローズは頭に疑問符を浮かべながらも詠唱を始めてくれた。そして

「ファイアーボール!」


ーゴオオオオッ!ー


 メルティーローズが生成した火の玉がそれなりの速度でエリスフィーナが示した場所へと向かっていくと

「ギャアギャア!」

「ウギャー!」

「ギギィッ!」

 何匹かのゴブリンがその場から蜘蛛の子を散らす様に逃げ始めた。そして次の瞬間には


ードオオァン!ー


「ギャアアアッ!」

 ファイアーボールが炸裂した地点からは爆発の衝撃音とゴブリン達の悲鳴、魔法の熱風が辺りに撒き散らされた。

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