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女神様にハイエルフとして長生きする様お願いされました。  作者: 大鳳
第二章 勇者パーティー編

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初仕事を終えて

 王都セレスティアに戻ったガルドリック達パーティーはずぶ濡れなままのガルドリックとエリスフィーナ、メルティーローズがお風呂に行くという事になったので、ヴァイス達が気になった賢者クレスのみを冒険者ギルドに向かわせ銭湯に向かう事になった。

 一時間程で入浴と洗濯を済ませた三人が冒険者ギルドへと向かっていると

「あ、昨日のバカップルがいやがるぜ〜!」

「おい、お前等! ちょっと顔貸しな!」

 たまたま通り掛かったミスズ達のクランの拠点の前でモヒカンとツーブロに声を掛けられた。

「ちょっと用事を思い出した、少し時間良いか?」

 モヒカン達を見たガルドリックは何かを思い出した様で、エリスフィーナとメルティーローズが頷くと彼はモヒカン達に

「ドワーフの鍛冶屋さんは中に居るのか?」

 彼等のクランが世話になっているというドワーフの鍛冶屋が滞在中か尋ねてみた。すると

「今日はまだ来てないね〜」

「どーせまだ仕事してるか飲んだくれてるかだろーな」

 どうやら彼女達のクランの建物には来ていないらしかった。するとガルドリックは建物脇の小道から裏道へと入っていく。

 エリスフィーナ達も帰り道とは違うガルドリックの行く方向に戸惑いながらも付いていく。

「失礼する。店主居るか?」

 ガルドリックが迷いなく入っていったのは昨日のドワーフの鍛冶屋だった。エリスフィーナとメルティーローズの二人も後に続くが、昨日お世話になったエリスフィーナはともかく魔術師のメルティーローズにはどうにも落ち着かない店であるらしい。

 例えるなら男友達につき合わされてやってきたバイクショップにで暇そうにしている女友達みたいな感じで、目に映るものにも興味が無く早く帰りたいオーラを漂わせている感じか。

 そんな三人が店の奥へと進んでいくと

「お、昨日の若いのか。あの拘束具なら物好きに売ってしまったぞい。何か用事か?」

 昨日の店主のドワーフが現れた。

「昨日は世話になった。昨日の代金は……」

 ガルドリックが昨日の件についての手間賃の話をしようとすると

「言ったじゃろ? あれが売れたからチャラでええわい。もし何だったら……」

 ドワーフは昨日の拘束具の残骸の鎖を見せてきた。ガルドリックがショートソードで斬り裂いた部分で破断面が鋭利に尖っている。

「合金をこんなにあっさり切断出来るなぞ大した業物じゃろうて。是非見せてくれんか?」

 ドワーフの言葉にガルドリックは無言で彼にショートソードを差し出す。すると

「こ、こいつは驚いた! 竜鱗で出来た剣なんぞ初めて見たわい! お前さんドラゴンスレイヤーだったんか!」

「そんなんじゃない。ドラゴンとは痛み分けだったんだ。これはその時の痛み分けの証しさ」

 ガルドリックは過去を思い返しながら自嘲気味に語っている。その表情からあまり深掘りされたくない話である様子が窺える。

「ふむ、まぁ武具で困った事があったらうちに来い。値段に色付けてやるからのぅ」

 タダで見てくれる訳では無いらしいが、冒険者として生きていく以上、顔見知りの鍛冶屋があるのはプラスでしか無い。

「ありがとう。もしかしたら若いのを連れてまた来るかもな」

 とりあえず、今日のところはガルドリックの要件は済んだらしく、三人はそのままドワーフの鍛冶屋を後にして冒険者ギルドへの道を帰るのだった。



 冒険者ギルドに着いた三人は先に来ているはずのクレスを目印にヴァイス達新人四人の姿を探す。

 どちらかと言えばモブ度があるヴァイス達より灰色長髪のイケメンメガネの方が冒険者ギルドに溶け込めてはいないからだ。

「あら〜、あのメガネまだ来てないのかしら?」

 冒険者ギルドを見回したメルティーローズだが、大勢の冒険者達でひしめいており、クレスの目立つ灰色長髪ですら見つけられない。

 割と奔放なところもあるクレスなだけに、彼が素直に冒険者ギルドに直行していたとも限らない。そこで

「受付に聞いてみよう。依頼の錬鉱石は渡しているだろうから、何かしら知ってるだろう」

 ガルドリックが受付に向かい、エリスフィーナとメルティーローズの二人も彼の後を追っていく。

「すまない。今日、錬鉱石を抱えたパーティーは来てないか?」

 名前やパーティー編成では無く、今日請けたが仕事内容でガルドリックはヴァイス達の特徴を受付嬢に尋ねる。

 これは一日に何人も裁かなければならない受付嬢に人やパーティーの特徴で聞いてもあまり効果的では無いからだ。

 正式な記録を追って調べてもらう場合とかならともかく、個人の短期記憶に尋ねるのであれば対象の環境に合わせた判りやすいその人の特徴を尋ねるのが一番なのである。

 今のこの受付嬢であれば錬鉱石を大量に提出してきたというだけで唯一無二な個人を特定出来る判断材料となるだろう。

「あ〜、その子達でしたらあっちのテーブルに行って食事頼んでましたね」

 ガルドリックの説明で受付嬢はすぐに思い当たったらしく、ヴァイス達が座るテーブルを指し示してくれた。

「ありがとう。助かった」

 ガルドリックが礼を言って受付から離れようとすると

「あ、待って下さい! 貴方、ガルドリックさんとお隣の方……エリスフィーナさんですか?」

 受付嬢が手元の何かと見比べながらガルドリックとエリスフィーナを交互に見て尋ねてきた。

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