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女神様にハイエルフとして長生きする様お願いされました。  作者: 大鳳
第一章 勇者パーティー編

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冒険者生活

 ガルドリックは自分達のやりたい仕事を選んでいるというよりは困っている人の仕事を探しているという印象だった。そんな中……

「あ、これなら私達でも出来そうじゃない?」

 依頼ボードを一緒に覗いていたエイミーが何かを見つけた様だった。それは


【錬鉱石採取任務】

鍛冶作業に使う錬鉱石を指定の籠に持ち帰ってきて欲しい。

報酬銀貨五枚



 鍛冶仕事に使う鉱石の採取依頼だった。ただの採取依頼で場所は王都の上流にある川岸の岩場で見つけられるそうだ。

「なーに、仕事見つかったの〜?」

 エイミーのところにやってきたメディナとソフィーの二人にも鉱石採取の仕事を請ける事をヴァイスが皆に説明している。

 そんな彼等を見ながらガルドリックが

「今日、俺達のパーティーの仕事はあいつらの同行にしていいか?」

 メルティーローズとクレスに確認する。銀貨五枚では流石にガルドリック達八人分で賄う事は出来ない。つまり、タダ働きでヴァイス達と行動するのと同義な訳だ。

「一応、理由をお聞かせ頂いても?」

 クレスか眼鏡をクイクイさせながらガルドリックに真意を尋ねる。

「銀貨五枚にしては仕事が簡単過ぎる。その割に人気がまるで無い。錬鉱石が持ち帰るのに重さがあるにしても……報酬とのバランスがおかしい」

 ガルドリックがヴァイス達の依頼に関する不安要素を口にする。ちなみに銀貨一枚は穴開き銀貨十枚に相当し銅貨であれば百枚分となる。

 普通に高級宿で一泊出来る価値であり、それが五枚なのだから採取仕事としては破格と言える。

「んじゃ、俺達受付に話してくるわ」

 ヴァイス達四人はそう話すと受付へ行ってしまった。

「まぁ……あくせく働かなきゃならない訳じゃないから良いけど?」

 メルティーローズはガルドリックに協力してヴァイス達の仕事に同行するつもりな様だ。

「わ、私も……皆さんのお手伝いさせて下さい!」

 エリスフィーナも冒険者としては初めての仕事となる為、やる気は十分な様だ。

「よし、それじゃ今日はヴァイス達の後に付いていく。手出しはギリギリまで控えよう」

 メルティーローズとエリスフィーナが賛成した事で自動的に多数決となりガルドリック達の今日の予定はヴァイス達四人の採取仕事の護衛ボランティアとなった。

「やれやれ、皆さんは人が良いんですねぇ。冒険者なんてのは弱肉強食なんです。強ければ生き弱ければ……」


ーガシッ!ー


「うるさいわよ、クソメガネ。後輩を見守ろうって気は無いの!」

 メルティーローズが肩をすくめながらうだうだ話すクレスの頭をチョークスリーパー気味に小脇に抱えて締め上げ始める。


ーギリギリギリギリー


「ぐええ……ギブ! ギブ!」

 首を絞め上げられたクレスはイケメンが崩れ顔面蒼白となりながら必死に藻掻いている。

「んじゃ俺達仕事行ってきまーす!」

 仕事の受付を済ませたヴァイス達が籠を背負ってガルドリック達に挨拶しつつ冒険者ギルドから出ていってしまった。

 そんなヴァイス達を見送ったエリスフィーナが

「あの〜、後に付いていかなくて良いんですか?」

 ガルドリックと冒険者ギルドの出口を交互に見ながら尋ねる。

「ピッタリついて行ったらヴァイスもやり辛いだろうからな。少し間を空けよう」

 こうしてエリスフィーナ達は少し遅れてヴァイス達の後を追って上流の岩場を目指す事にするのだった。



 川の上流へは川岸を歩いて行けるようになっている。砂利の川辺もありキャンプでも出来そうな雰囲気である。ここが異世界で魔物が出るという現実は避けられなない訳だが。

 川辺をあるくガルドリック達より遥か先に先行してヴァイス達が目的地である岩場を目指しているはずである。

 川辺の隣は森になっており、それが両岸ずっと先まで続いている。特に魔物が出てくる様子は無くのどかで平和な雰囲気しかなく爽やかな風がとても心地良い。

 空は澄み渡る青空が広がっており所々に白い雲、空を飛ぶ鳥の姿も見える。

「エリス、足は大丈夫か?」

 先頭を歩くガルドリックがエリスフィーナに怪我の具合を尋ねてきた。

「あ、おかげさまで……大体大丈夫だと思います」

 今朝、ソフィーに患部を診てもらったところ彼女が驚く位には青痣がすっかり引いてしまっていたのだった。

「くれぐれも無理はしないでくれ。今の俺達には治療してくれる人間はいないんだからな」

「は、はい……」

 ガルドリックにエリスフィーナが返事をしたその時


ーガサガサ……ー


 森の奥から複数の獣が動いた様な、草木が不自然に擦れる音がエリスフィーナの長い耳に聞こえてきた。

「ガルドリックさん、あの……」

 音に意識を集中させると獣の息使いの様なものまで感じ取ったエリスフィーナがその事をガルドリックに伝えようとしたが……

「今はそのままで良い。エリス、風の精霊は呼び出せるか?」

 ガルドリックは何故か、風の精霊が呼び出せるのかどうかをエリスフィーナに確認してきた。その問いにエリスフィーナが頷くと

「ありがとう。いざという時には頼む。今は彼等の後に続こう」

 ガルドリックには何か考えがあるのか、森の中に潜む何者かをそのままにして先を行くヴァイス達の後を急ぐのだった。

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