表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神様にハイエルフとして長生きする様お願いされました。  作者: 大鳳
第一章 勇者パーティー編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/77

クラン

 エイミー達三人組と浴槽の中で合流したエリスフィーナとメルティーローズの二人は、先程洗い場にて絡んできた密林の女豹団を名乗る三人組についての話をしていた。

「私達はそういう人見てないですけど……」

 エイミーがそう離しながら他の二人を見回すが、ソフィーもメディナも首を横に振って知らない素振りを見せる。

「ところでクランって何ですか?」

 エリスフィーナがずっと気になっていたらしい疑問について尋ねてきた。

「クランってのはね? いくつかのパーティーが寄り集まった大きめの団体って言うか……冒険者互助会みたいなモン?」

「それって町内会みたいな感じですか?」

 メルティーローズの話にメディナが噛み砕いて理解しようとする。どうやら彼女の身近には町内会が存在している様だ。

「まぁ、そんな感じ? 一つのパーティーで手に負えない仕事を皆で手伝ったり行方不明になったパーティーの救出に人員振り向けたり……」

 仲間内でお互いが助け合ったりするものだとメルティーローズは説明していく。

「それならクランってものすごくありがたいものなんじゃないですか?」

 エイミーが率直に感想を口にする。しかし

「まぁ、さっきのは表向きの話。実際は会費と称した上納金巻き上げるだけだったり、初心者を食い物にする性質の悪いクランが多くてね」

 クランとは呼ばれるパーティーより大きな纏まりについての説明を一段落しさせる。

「だからエイミー達は特に気を付けなきゃ駄目よ。同じ女の子だからって誘われても十分注意して? あ!」

 そこまで話したメルティーローズが大きな声を上げる。

「ヴァイスにも注意しといて。女の子の中には色仕掛けで誘って男を食い物にする悪魔みたいな娘もいるんだから!」

 異世界にはエイミー達みたいに冒険者で生計を立てようとする若い女の子が後を絶たない。

 勿論、中には男を利用して金づるとして絞るだけ搾り取ってポイしようとする悪女の様な人間も存在するのである。

 しかし、騙す相手を間違えれば因果応報が待っている為、現世のとある島国の様な舐めプムーブか必ずしも通用する訳では無い。

「分かりました〜。ヴァイスったら単純だから可愛い子にホイホイ付いてっちゃうかもだから注意しときますね!」

 大都会の治安の悪さを聞いたエイミー達は改めてローランド王都での活動を慎重に行っていく事を固く誓うのだった。

「今はガルドリックさんが一緒ですから大丈夫だと思いますよ」

「ん〜、眼鏡優男も一緒だから……どうかしらね〜?」

 エリスフィーナはガルドリックが付いている事を安心材料として挙げるかメルティーローズがクレスを不安材料として挙げる。

「あの! 先日の街道の盗賊なんですけど、やっぱり勇者パーティーの皆さんは流石でしたよね〜」

「そうそう、皆が慣れてるって言うか。役割分担把握してるって感じだったからね〜」

 ソフィーが口火を切って先日に盗賊に襲われた話題に移っていた。

「森の中に撃ち込んだファイアーボール、あれはどうして曲射で撃ったんですか?」

 メディナがあの時の火球魔法についての疑問を口にした。おそらく直接狙った方が早く当てられるし、上に撃ったら目立って回避されやすくなるのに何故?という意図がある質問なのだろう。

「あれはわざと目立たせて敵の目を引き付ける必要があったからね〜」

 メルティーローズは敵の目をあえて引き付ける事の大事さと曲射の有効性をメディナに説く。

 やはり自身の得意分野である魔法の話なだけあってか、いつも以上に饒舌になっている。

「エリィもさぁ、炎魔法位使える様になってみたいと思わない?」

「へ……?」

 いきなり話を振られ油断していたエリスフィーナは間の抜けた返事をしてしまった。

「ほら、精霊魔法ってキッカケが必要なんでしょ? いざって時にすぐに呼び出せれば便利じゃない」

「……それはそうかもしれませんが……」

 エリスフィーナはこれまで考えた事も無かった通常の四大元素魔法を用いた精霊の召喚に心を動かされていた。

 確かに依代となる素材を予め用意しておかなければならない精霊魔法に、無から炎や風を生み出せればかなりの自由が利く様になる。

(…………)

 しかし、精霊魔法を使う他のエルフ達は誰もこれまでその便利さに気付かなかったのだろうか?

 別にエルフ達にとって四大元素魔法を使う事が禁忌とされていた訳でも無い。

 人間より遥かに長い時を生きる事が出来るエルフ達であればその気になれば魔法の研究に好きなだけ打ち込めるはずなのに……

「あ、あ〜……時間に余裕が出来たらお願いします」

 なんとなく自分では決められないと感じたエリスフィーナは今は旅を急ぐ立場である事も踏まえて話を先送りする事にするのだった。そんな会話をしながら五人でお風呂に温まっていると

「あ〜、あいつらこんなトコいやがったぁ〜!」

「ミスズの姉御〜! あいつらこっちにいやしたよぉ〜!」

 洗い場でエリスフィーナ達に絡んできたモヒカンとツーブロックの二人が浴槽エリアにやってきて大声を上げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ