侯爵令嬢流情報収集術
第2章の2話目です。
頑張って更新していきます!
「全くどうなってんだ、最近のお貴族様ってのは・・・」
ブツブツと文句を言ってる南デセックヒヒマンドリルに似た男。
王城を王家の馬車で出たのにいつの間にかこの薄暗い部屋に誘拐されたでござる。
ん?ござるってなに?
なんてことを考えていると南デセックヒヒマンドリルに似た男がこちらを睨みつけながら話し始める。
「だいたい、自分の立場ってもんが分かってんのか?アンタは誘拐されて、縛り上げられて転がされてんだぞ?」
ふむ、南デセックヒヒマンドリルに説明されるまでもなく縛り上げられて自由も無く正にピンチ!絶体絶命である。
「「絶体絶命である」じゃねぇよ。さっきから声に出てんぞ。それと俺のことはゾディアとでも呼べ」
「分かったわ、ドリル氏」
「分かってねぇじゃねぇか!省略して「氏」つければ許される訳じゃねぇぞ?」
「ところでドリル氏」
「ガン無視かよ」
「ここはどこらへんかしら?」
私はドリル氏の言葉は丸っと無視して聞いてみた。
「答える訳ねぇだろうが」
呆れ口調で応えるドリル氏。
チッ!おしい、ノリで答えてくれれば楽だったのに。
「だから、お貴族様が舌打ちとかすんじゃねぇよ!」
ドリル氏をからかって情報収集しようとしたが失敗した私は状況を整理する。
乗せられた馬車はカーテンがかけられてて外は見えなかったけど、そう遠くまでは走ってない。
何回も曲がったから正確には分からないけど,恐らく貴族街の中。馬車ごと室内の車寄せに入ってそこから移動させられたからそれなりに広い屋敷。
馬車ごと入れるような大きな屋敷を入手するのにはそれなりの家格が必要。
公爵家や6大侯爵家なら全て行ったことがあるから除外。
婚約破棄騒動で捕らえられたデロウ伯爵関係者?
それとも新興の伯爵家あたり?
でも新興の勢力がドリル氏と御者以外にもう数名の護衛の替え玉を王宮に送り込めるもの?
新興の伯爵家でそんな力のある家が?
敵はどこまで王宮に入り込んでるの?
そんなことを考えている時、ドカンと不躾に扉が開く。
「おい、ゾディアぁ、お客さんはどうだぁ?」
見るからに酒臭そうな北ホデアマントヒヒみたいな男が入ってきた。
ちなみに北ホデアマントヒヒもこの男も頭頂部に毛が無い。
「「毛が無い」じゃねぇぞぉ、コラぁ!」
「落ち着いてください、ボス。こいつはえらく口の悪いふざけた奴なんです」
ドリル氏が必死にボスと呼ぶ北ボデアマントヒヒを宥めている。
うむ、身の安全上、私もボスを落ち着かせるとしよう。
「落ち着いてください、ボス。私は顔も性格も極上の素敵で無敵なご令嬢なだけなんです」
縛られ転がされたまま瞳をキラキラさせながら言ってみた。
「・・・なんだコイツ。気持ちわりぃな・・・」
「そうなんですよ」
なんで誘拐犯にドン引かれねばならん、失礼な。
小さく呪うぞ。
2話目はいかがでしたでしょう?
日増しに歪んでいくお嬢様の性格が心配でなりません。




