2話呼び出し
僕にはまるっと前世の記憶があるらしい。パソコンの奥深さにのめり込んで好きなことに全力を注いだにエンジニアになった過去がある。システム監視!!ほうほう!UTM!!ほうほう!と仕事の中で聞きかじったものを興味本位で導入して遊んでいたら。「イケるんじゃね?と」未経験者ながら大抜擢された。Switch買いましたと言えば「どっちの?(ゲームOR業務用機器)と聞かれに聞かれる真面目始末であった」
あの日以来先生がパソコンで困っていることがあれば話を聞いて解決するのがあたりまえになりつつあった。その
結果そのうち
『5年1組榊イクト君職員室まで来てください。』と、放送が入るようになった
ほら、今日も・・・
『5年1組、榊イクト君。大至急、職員室まで――』
担任が黒板に書く手を止めた。
「……今、授業中なんだけどな」
『助けてください....ぐすっ』
「泣いてる・・・・・・・」
教室中の視線が、僕に集まった。
「今度は何壊れたん?」
「さぁ?」
「……榊、行っておいで」
「……行ってきます」
「先生、今のところテストに出ます?」
「戻ってきたら教えるから」
「榊イクト、只今参上しましたー。」
「教員共有のHDDフォーマットしちゃった・・・・・・・・・どうしよう」
「先生落ちついて下さい。フォーマットしたときの状態は?フムフム、クイックフォーマットで他は何も触ってないっとフォーマットした後に何か保存したりしましたか?してないんですね?であれば諦めるのは早いです。いまはこのHDDの中身は地図と住所録が消えたけど、 物はそこにある状態なので。救い出す余地はあります。お、このhddケースライトプロテクトスイッチ(書き込み禁止スイッチ)ついてる目珍しいですね。」
トラブルシューティング後・ふと思ったこと。ついつい言葉に漏れてしまったけど。
「昨今の学校に必要なのは、情シスでは?(真顔)」
「よ゛がっだああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
「君がいてくれて助かってるよ」
「僕、来年卒業しますよ?」
「そうだ゛ったあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
先生たちの顔から、笑みが消えた。
その後僕が卒業した後母校の事務に新この地域の学校に始めてが情シスが出来たらしい。地域の学校で情シス部が新設されたモデルケースとなったようでテレビの取材を受けている。
『
我がの生徒にやたらパソコン周りに明るい生徒がおりまして卒業してしまって大変困りまして、』
『その子が卒業してしまって、大変困りまして。ただ、在学中に起きたトラブルについては、手順書を残してくれていたんです』
画面に、見覚えのある学校と資料が映った。
――――中学1日目の朝。
「ぶっっっっっっっ」
「お父さん汚い―」
『そしてこちらがその手順書である』
『専門家に確認してもらうと・・・・』
『切り分けの順序も、作業後の確認も書かれていますね。IT企業で使われていても違和感のない手順書です』
斗真が無言でじとーっと見てくる。
「ゲフンゲフン」
父に続いて、僕もむせた。
「兄ちゃんもだいじょうぶかよー」
『残念ながら・・・プライバシーの問題でその生徒に関する情報は聞き出せなかったが。』
「父さん僕もコーヒー欲しい」
「イクト大丈夫か?子供には早いんじゃないか?」
「だって父さんそれ、挽きたてのコーヒーでしょう?絶対おいしいでしょう?」
「ホレ、のんでみぃ」
「あ、それと、父さんの使ってないパソコン1台使貰っていい?」
「使って無いからすきなのもってけー」
イクトは初めての自分用パソコンを手に入れた。
(コレコレ~~~うまぁ~~~)
「あれぇぇ??普通美味しそうに飲んでるぅ・・・・・えー?うそぉ」
「お父さん兄ちゃん朝から情報過多なんだけど・・・・」
「いや、流石に最初にサーバーおねだりしちゃったからあれもこもってできなくて・・・・・・うちにパソコンこんなにあるなんて・・・」
「それより父さん」
「ん?」
「『経理(2).xls』『経理最新版(2).xls』『経理最新版.xls』『シン・経理最新版.xls』……これは?」
「……仕事に必要だから」
「どれが最新版ですか?」
「シン……だったかな」
「だったかな?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ――。
passwordも!!!!会社の番号下4桁って!セキュリティ舐めてるんですか!!?」
「兄ちゃーーーーーーん遅刻するよーー」




