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新著 日本侵略ー鋼の聖域ー  作者: フリーウェイ
第二章:『解放の凱歌と奪還の聖域』
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16/17

第6話:セントラル突破と解放の産声

前書き


お越しいただきありがとうございます、フリーウェイです。


「人間畑」という設定、我ながら描いていてそのえぐさに背筋が凍ります。一体どれほどの人々がそこに囚われているのでしょうか……。

中京連合国のような人口の多い国家は、発表される統計や情報の真偽が定かではないことが多く、常にきな臭さが付きまといますね。


近隣国にも怪しい拠点の噂が絶えませんが、実際に2026年9月、バンコク市内で特殊詐欺の拠点がタイ警察に摘発され、日本人4人を含む多数が拘束されたニュースがありました。日本人を標的に偽の警察官や宅配業者を装う詳細なマニュアルまで確認されていたとのこと……現実の犯罪ネットワークの広がりにも恐怖を覚えます。


**(※もちろん実際の国家や事件とは一切関係のない、フィクションの背景考察です!)**


さて、悪夢のプラント「人間畑」の地下深くへ潜入した誠たち。

第16話では、ついに中央セントラルサーバーへの到達と、ASUKAによる「全一斉解放ハッキング」の決行を描きます!


ーーー


「ここから先は……中京の親玉の目と鼻の先だ」


地下プラントの奥深く。佐藤健太が指さした先には、全高五メートルを超える白銀の防壁と、分厚い電磁シールドドアがそびえ立っていた。


ドアの脇には、高出力のプラズマライフルを構えた大型警備サイバッド四機と、全身を漆黒の強化装甲で包んだ「中京親衛隊」のフェイ・シェル兵士たちが整列している。


「アズ、健太さん。ASUKAの戦術ネットワークを最大同期(リンク)させるぞ」


誠が低く囁くと、三人それぞれの首筋に貼られた青い生体適合パッチが一斉にまばゆく発光した。


視界の中に、ASUKAが演算した敵の配置、射線、挙動予測データがリアルタイムで青いホログラムとなってオーバーレイ表示される。


《誠、アズ、健太さん。タイミングを合わせるわ……3、2、1……今よ!!》


「いくぞぉぉッ!!」


アズが突風のようなスピードで躍り出た。

強化された巨躯から放たれる回し蹴りが、先頭のサイバッドの胸部装甲を真っ二つに砕く。


「な……!? 敵襲――」


親衛隊の兵士が銃口を向けようとした瞬間、健太が超人的な跳躍で天井の配管を蹴り、空中からナイフのように手刀を叩き込んだ。パッチの超振動波が首筋のデバイスを破壊し、敵兵は声もなく崩れ落ちる。


「ASUKA、ドアの電磁ロックをクラックしろ!」


誠がコンソールへ手製ノードを突き刺すと、青い量子電流がスパークした。


――ピィィィン!


『警告:セントラルメインフレームへ不正アクセス――拒否プロトコル起動――』


敵の防衛AIが激しい過電流(サージ)を逆流させてくるが、誠の脳幹と繋がったASUKAのネガティブエントロピー演算がそれを一瞬で呑み込み、中和・反転させる。


――ガションッ!!


分厚い電磁シールドドアが上下に跳ね上がり、内部の巨大な空間が露わになった。


そこは、無数の光ファイバーケーブルが巨大な柱のように天井へと伸びる、中京セントラルの「心臓部(メインサーバー室)」だった。


部屋の中央、ホログラムの赤い光の中に、球体のメインフレームが浮かんでいる。


『……愚かな虫ケラどもが。我が“人間畑”の聖域へ足を踏み入れるとはな』


部屋のスピーカーから、合成された冷酷な電子音声が響き渡った。中京集団の極東総司令官『ファンタズム』のメイン意識だ。


『自らサイバネティクス技術を模倣し、適合パッチなどという玩具でドーピングして現れるとは……だが、このセントラルサーバーには数千人の収容者の脳が直結されている。外部から攻撃すれば、奴らの脳は一瞬で焼き切れるぞ!』


ファンタズムのあざ笑うような声。


だが、朝倉誠の唇には、静かな笑みが浮かんでいた。


「焼き切る? ……ファンタズム、お前たちは人間の脳を『データや部品』としてしか見ていない。だから解らないんだよ」


誠は自分の胸に手を当て、頭の中の相棒へ語りかけた。


(ASUKA……親父が残したネガティブエントロピーの本当の使い方、見せてやろう)


《ええ、誠! 人間の意思と愛は、支配のノイズなんかじゃない……世界を再構築する最強の『秩序』よ!》


誠は両手をメインコンソールへ力任せに叩きつけた。


「ASUKA・全量子コア――オーバーブースト!! 『人間畑』の全収容者へ、解放プログラムを一斉送信(ブロードキャスト)しろぁぁぁッ!!」


――バチチチチチチチチチチッ!!


メインサーバー室全体が、太陽のような眩い青白色の量子光に包まれた。


ネガティブエントロピーの量子波が、数千本に及ぶ光ケーブルを伝い、施設中に並ぶすべての透明カプセル(培養槽)へと駆け巡っていく。


『な……なに!? 収容者の脳内インプラントの『軛』が……物理的暗号が上書きされていく!? バカな、そんな演算速度が存在するはずが――』


ファンタズムの悲痛な悲鳴。


カプセルの中で眠らされていた数千人の日本人、ナヴァル人、そして抑圧されていた人々――その瞳が一斉に開き、首筋の制御デバイスから黒い煙が立ち上った。


「う……ああ……! 俺は……俺は……!」


「お父さん……! お母さん……!」


支配の鎖が断ち切られ、人間としての意識と感情が爆発的に蘇っていく。


地下プラント全体に、数千人の「覚醒と解放の産声」が、雷鳴のように響き渡った。


アズが不敵に笑い、激しく拳を握りしめた。

「やりやがった……! マコト、ASUKA! 仲間たちが……全員目を醒ましたぞ!!」


「よし……! 反逆の狼煙(のろし)は上がった! 家族を連れて、全員で日本へ帰るぞ!!」


敵の心臓部で放たれた一撃が、ついに中京の巨大な侵略システムを根底から打ち砕いた。


後書き


第二章 第6話(通算第16話)をお読みいただき、本当にありがとうございました!


バンコクの特殊詐欺拠点のニュースを前書きに織り込みつつ、本文ではついに敵の心臓部での激闘と、全収容者数千人の「一斉解放」を描きました!


ファンタズムの脅迫を跳ね返し、ASUKAと誠のネガティブエントロピー演算が「人間の意思の力」で敵のセントラルを完膚なきまでに破砕した感動のクライマックスです。


次回・第17話では、解放された数千人の仲間たちとともに、崩壊を始める敵本国「人間畑」からの大規模大脱出劇と、第一陣の日本帰還を描きます!


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