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新著 日本侵略ー鋼の聖域ー  作者: フリーウェイ
第二章:『解放の凱歌と奪還の聖域』
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15/17

第5話:悪夢のプラント「人間畑」

前書き


いつもお越しいただきありがとうございます、フリーウェイです。


いままで、章タイトルを決めずに書き進めてきましたが、各章の正式タイトルを決定いたしました!

勝手なイメージで第一章は『鋼の侵食と目覚める量子』、そして現在描いている第二章は『解放の凱歌と奪還の聖域』となります。タイトルが入ることで、物語のスケール感が一気に引き締まりました。


さて、前回「ASUKAリンク生体適合パッチ」によって超人的な能力と完璧な生体偽装を獲得した誠、アズ、健太たち。


第15話では、アズの熟知する密輸ルートと偽装IDを駆使し、ついに中京本国の異様極まる強制収容施設「人間畑」の外郭へと肉薄します。


あ、あくまでも本作品はフィクションですので、登場人物や団体、国家などはあくまでも架空の物です。


敵の心臓部で待ち受ける異様な光景と、電撃潜入の第一歩をどうぞお楽しみください!



――ゴオォォォォ……。


黄砂の交じる冷たい風が、広大な荒野を吹き抜けていく。


中京奥地の山岳地帯。地図上では「高度経済開発特区」と記載されたそのエリアを囲むのは、全高十メートルにおよぶ高圧電流フェンスと、一定間隔で配置された装甲監視タワーだった。


タワーの頂上では、赤外線センサーと自動機関砲を備えた警戒ドローンが、不気味な駆動音を立てて旋回を続けている。


「……あれが、中京の本拠地『人間畑』だ」


岩陰に身を潜めた健太が、絞り出すような声で呟いた。その首筋に貼られた青く透き通る生体適合パッチが、冷たい風の中で静かに脈動している。


誠は視界に《ASUKA》のホログラムARを展開させ、敷地全体の電子セキュリティをスキャンした。


――ピッ。


《誠、スキャン完了よ。敷地内には三千人規模の生体反応……そのほとんどが弱り切った日本人やナヴァル人、そして中京の反体制派の人々ね。施設の中央にはセントラルサーバーの大型送信ノードが鎮座しているわ》


誠の横で、同じく適合パッチを装着したアズが不敵な笑みを浮かべた。


「ふっ……驚いたな。パッチのおかげで、あんなに目が眩むほどの監視カメラや生体認証センサーが、俺たちを『巡回中の整備兵』として完全に誤認(スルー)してやがる」


アズの筋肉や生体電流は、パッチを通じて中京の正規IDデータと完全に同期していた。かつてなら一歩足を踏み入れた瞬間に蜂の巣にされていたセキュリティ網が、誠たちの前ではただの「素通りできる門」と化していたのだ。


「油断は禁物だ、アズ」

誠はポケットの中の指向性量子ノードを握りしめた。


「俺たちの目的は、中央のセントラルサーバーに直接接続し、ASUKAのハッキングで全収容者の『軛(くびき)』を一斉解除すること。そして、捕らわれている家族や仲間を全員連れて脱出することだ」


健太が力強く頷く。

「朝倉さん、Dブロックの地下搬入口からなら、監視が手薄でメインサーバー室への最短ルートになっています。俺がかつて連れて行かれたルートです」


「よし……健太さん、案内を頼む!」


誠たちは風に紛れ、荒野を影のように駆け抜けた。


高圧フェンスのゲートに近付くと、自動認証センサーがチカチカと緑色に点灯し、重厚な鉄扉が静かに滑り開いた。


『ID承認:整備小隊。通過を許可する』


無機質な電子音声が流れる中、誠たちは易々と「人間畑」の内部へと侵入を果たした。


しかし――敷地の地下通路へ足を踏み入れた瞬間、誠たちの息が止まった。


強化ガラスで隔てられた巨大な地下プラント。そこには、整然と並べられた無数の透明カプセル(培養槽)と、そこに繋がれた大勢の人々の姿があった。


カプセルの中でチューブを刺され、瞳を閉じたまま眠らされている人々。その表情からは感情が奪われ、脳内インプラントを通じて「日本人のテンプレートデータ」が延々と抽出されている。


まさに、人間を野菜や部品のように栽培・収穫する「人間畑」そのものの悪夢のような光景だった。


「ひどい……こんなのってないよ……!」健太が歯を喰いしばり、拳から血を滲ませる。


アズも鋭い眼光でガラスの奥を睨みつけた。

「……絶対に許さねえ。中京の奴ら、人間を何だと思っていやがる……!」


誠の脳幹で、ASUKAの量子コアが静かに、だが激しく熱を帯びた。


《誠……急ぎましょう。この邪悪なシステムを、今すぐ私たちの手で終わらせるのよ!》


「ああ……いくぞ! 中央セントラルサーバーへ叩き込む!」


自らの意志と誇りを取り戻した反逆者たちが、ついに中京の最も深き闇へと足を踏み入れた。


後書き


第二章 第5話をお読みいただき、本当にありがとうございます!


章タイトル『解放の凱歌と奪還の聖域』のもと、超強化&生体偽装を果たした誠たちが、ついに敵の本丸「人間畑」への電撃潜入に成功しました!


カプセルに繋がれた大勢の被害者たちと、人間を部品として扱う敵の非人道的なプラントの全貌が明かされ、誠たちの怒りと決意は最高潮に達します。


次回・第16話では、中央セントラルサーバー室への到達と、待ち受ける敵の防衛システムおよび最高幹部との激突、そしてASUKAによる「全収容者一斉解放ハッキング」の火蓋が切られます!


少しでも面白いと感じていただけましたら、ブックマークや評価等で応援していただくと大変執筆の励みになります!

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