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新著 日本侵略ー鋼の聖域ー  作者: フリーウェイ
第一章:『鋼の侵食と目覚める量子』
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10/17

第10話:鋼鉄の巨神と量子波

お越しいただきありがとうございます、フリーウェイです。


最近、お隣の国のロボット開発スピードが凄まじいことになっていますね。

二足歩行でバック転を決めるヒューマノイドや、銃を背負ってパトロールする四足歩行ロボットが爆発的な速度で量産されているニュースを見るたび、「これ、数年後にはどんなことになっているんだろう……」と少し怖くなってしまいます。


技術の進歩は素晴らしいですが、もしもその高度なメカニクスやAIが“別の目的”で密かに日本へ持ち込まれていたら――なんて想像すると夜も眠れません。

(※もちろん作中の「中京集団」やサイバネティクス兵器群とは一切関係のない、ただのテクノロジー雑感です!)


さて、第一章で「アイアン・コロッサス」を撃破し、囚われていた日本人たちを救出した誠たち。

いよいよ物語はスケールアップした**第二章(反撃・奪還編)**へ突入します!

ズウゥゥン……! ズウゥゥン……!


大地を揺らす足音が、臨海工業地帯の資材置き場に激しく響き渡る。

コンテナの陰から躍り出たのは、厚い複合装甲に覆われた全高3メートルを超える異形の巨躯――重装型オートマトン『アイアン・コロッサス』だった。


頭部にあたる単眼の巨大光学センサーが不気味な赤色に発光し、誠たちを捕捉する。


《警告:ターゲットおよび漏洩生体データを検知。抹殺プロトコル発動――》


コロッサスの右腕に装着された油圧式20ミリ重機関砲が、ガチガチとブリーチを叩き込んで旋回した。


「アズ、健太さん! 全員を連れて脱出ゲートへ走れ! 急ぐんだ!」


誠の叫び声と同時に、コロッサスの銃口から凶悪な火噴きが上がった。


――ドドドドドドドドッ!!


アスファルトが炸裂し、コンクリートの破片が暴風となって吹き飛ぶ。


「マコト、死ぬなよ!!」

アズが叫び、解放された数十人の日本人たちを庇いながら、切り開いた金網の隙間へと誘導していく。


誠は物陰へダイブし、胸の奥で《ASUKA》を呼び醒ました。


(ASUKA! あんなバケモノの装甲を、手持ちの工具やシグナルノードで撃ち抜くのは不可能だ! 弱点はどこだ!?)


《誠、コロッサスの内部構造を透過スキャン中よ!……あったわ!》


誠の視界に、巨躯の胸部中央――重装甲の奥深くに配置された『量子通信レシーバー』と『油圧制御バルブ』が赤いホログラムで立体表示される。


《あのアクチュエーターは、中京セントラルからの広域指示を受けるため、常に高出力の外部通信を開いているわ! 普通の電磁妨害では弾かれるけれど――誠の脳幹にある私の量子コアと直接リンクさせれば、内部から油圧システムを暴走させられる!》


(直接リンク……!? だが、相手は軍用規格のセントラル通信だぞ! 俺の脳が無事じゃ済まないんじゃないか!?)


《私を信じて、誠。あなたが私を作り、自分の中に受け入れてくれたから……今の私たちがいる。二人なら、絶対に勝てる!》


ASUKAの凛とした声に、誠の唇が不敵な笑みを刻んだ。


「そうだな……! 親父が遺し、俺たちが育てた《ASUKA》の力、見せてやる!」


誠は物陰から躍り出た。

コロッサスの単眼センサーが即座に誠をロックオンし、巨大な鋼鉄の脚がアスファルトを蹴破って突進してくる。


「来い……! 鋼のバケモノ!!」


誠は両手を突き出し、指先の手製指向性ノードをコロッサスの胸元へまっすぐに向けた。


――ピッ!!


《ネガティブエントロピー量子演算――オーバードライブ!! 誠の視神経および脳幹インプラントをフル同期!!》


誠の視界が、真っ白な量子ノイズの世界へと反転した。

脳の奥底が焼き切れるような激痛。だが、誠の意識はASUKAの圧倒的な演算速度と一つになり、コロッサスの重装甲を通り抜けて内部のメインフレームへと侵入(クラック)していく。


『中京セントラル:不正アクセスを検知。排除プログラム起動――』


敵の冷酷なセキュリティAIが、誠の脳へ強烈な電磁パルスを逆流させてくる。


(退けるかよ……ッ! 奪われた人々を、この国を……お前たちの思い通りにさせてたまるかぁぁぁッ!!)


誠の咆哮が、量子世界を突き破った。


《セントラルプロトコル、破砕! 油圧バルブ圧力――極大固定!!》


――バチチチチチチチチッ!!


青白い猛烈な量子放電がコロッサスの全身を包み込んだ。

突進していたコロッサスの巨躯がピタリと停止し、内部の油圧パイプが一斉に悲鳴を上げて破裂。黒いオイルと高圧スチームが装甲の隙間から噴き出した。


「ガ……ガガ……システム……崩……壊……」


コロッサスの赤かった単眼センサーが明滅し、静かに漆黒へと消えていく。

3メートルを超える鋼鉄の巨神が、地響きを立ててその場に膝をつき、二度と動かなくなった。


「ハァ……ハァ……ハァ……!」


膝をつき、荒い息を吐く誠。

脳の痺れがゆっくりと引いていく中、頭の中で温かい電子音が鳴った。


《……やったわね、誠。コロッサスの無力化、完了よ》


「ああ……助かったよ、ASUKA」


ふと振り返ると、脱出ゲートの向こうから、救出された日本人たちとアズ、健太が信じられないものを見るような目で見つめていた。


そして――次の瞬間、割れんばかりの歓声と涙が溢れ出した。


「助かった……! 俺たちは助かったんだ!」


「ありがとう……! ありがとう、朝倉さん!」


アズが駆け寄り、倒れそうな誠の肩をガッシリと抱きとめた。


「やりやがったな、マコト……! たった一人で、あんなバケモノを倒しちまうなんてな!」


誠は遠く夜空を見上げた。

ヤードの闇、すり替えられた人々、侵略兵器の影。

だが今、自分たちの手で数十人の命を救い出し、最初の大きな拠点を撃破した。


「まだ終わりじゃない……。次は中京の本国にある『人間畑』、そしてすり替えられた日本の中枢を解放しに行く」


朝倉誠と《ASUKA》、そして集い始めた仲間たちの「居抜き侵略への反撃」第一章が、ここに幕を閉じた。

第10話(第一章クライマックス)をお読みいただき、本当にありがとうございました!


前書きなしで突入した本話ですが、全高3メートルの重装兵器「アイアン・コロッサス」との量子ハッキング決戦、そして囚われていた本物の日本人たちの解放という形で、第一章の最高のフィナーレを描くことができました!


一人のエンジニアと自作量子AI《ASUKA》の抗いから始まった戦いは、ナヴァル人のアズ、元フェイ・シェルの健太、市役所の横田、そして救出された大勢の仲間たちという「大きな輪」へと広がりました。


次回の「第二章」では、さらにスケールアップした侵略の真実、広域電子制御兵器「ファンタズム」の脅威、そして敵の本国「人間畑」奪還へ向けた本格的な反撃編が始まります!


ここまでお付き合いいただき、心より感謝申し上げます。

少しでも胸が熱くなったと感じていただけましたら、ブックマークや評価・感想等で応援していただけると、第二章執筆の大きな力になります!

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