↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
35/37

ユキナのお父さん!

ユキナ父かっけえ……

「小淵沢ですわー」

「コブチザワだねえ」

 

 俺たちは、小諸から小海線に乗って小淵沢まで来た。

 ちょっと南下して、中央線に乗るためだ。

 

「もう真っ暗ですわー」

「そうだね、野球もしちゃったし」

 

「小淵沢で宿は取れたのか?」

 

 そう、今日はユキナが宿を取る予定になっている。

 

「ううん。もう少し移動するよ」

 

「そうか」

 

 どこへ行くのだろうか。何気なく、路線図を見ると……

 

 あ、もしかして。ユキナ……。

 

 

 それから、電車に揺られて三十分。

 

「上諏訪だよっ!」

「かみすわですわー」

 

 やっぱり…… だよね、諏訪結姫奈さん。

 

「ようこそっ! 我が諏訪グループのお膝元へっ!」

 

「えっ⁉︎ なんか関係あるの?」

 

 ユキナは腰に手を当てて、

 

「ふふーん、天下に轟く最強財閥! 諏訪グループは、ここが発祥地なのですっ!」

 

「そっ、そうでして⁉︎」

 

「そう! 今も沢山、系列会社があるよっ!」


 はあ…… 俺、こんな社長令嬢様とお付き合いしてるのか……。

 

 ユキナのご両親に聞かれたら、俺、逃げ出しそう。

 

「だから、ユキナは宿をとるって……。グループの宿なのか?」

 

 俺は思考を紛らわすべく、ユキナに聞いた。

 

「逃げるなよ…… あ、そう。お父さんが出迎えてくれるって」

 

「……」

 

 やばい、まずい。

 

「さっ! 暗いから、早く行こっ!」

「行きますわー」

「……」

 

 行くか。自白しに。

 

「こんにちは! ようこそ、諏訪グループ国際ホテルへ!」

 

「はじめまして、ユキナさんのお父様。わたくし、ユキナさんの先輩の、神栖川羽咲と申します」

 

「ああ、ハサキさん。話は娘から電話で聞いておりますよ。お世話になっています」

 

「いえいえ、そんな」

 

「あと、糸静幕那くん。すまないね、私の娘が迷惑かけて」

 

 スーツ姿の、若々しいユキナ父。

 

「ああ、こちらこそ! すごいですね! このホテル!」

 

 やばい、ホテルの内装を褒めてしまった。

 

「そうかい、ありがとう! ウチは、内装がこだわりだからね。嬉しいよ」

 

 奇跡的に救われた……。

 

「それで、ユキナ。マクナくんの事が好きなんだって?」

 

 唐突なピンチ。まずいっ!

 

「うん…… すっごく優しくて、昔からずっと好きだったの」

 

「そうか、昨日いきなり報告するもんだから、びっくりしたよ」

 

「ごめん…… でも……」

 

 心配そうなユキナ。俺も父親も困惑しないよう、事前に話してくれたようだ。

 

「大丈夫だよ。分かってる。ユキナは、ウチのグループのことを気にしすぎだからな」


「え……?」

 

 固まるユキナ。

 

「恋愛くらい、自分に正直になりなさい。マクナくんに迷惑かけないようにな」

 

「あ、あ、ありがとう! お父さん大好き!」

 

 ユキナがお父さんに抱きついた。

 

「こらこら、彼氏さんの前だよ。あと、マクナくん。娘をよろしく頼んでいいか?」

 

「はい。誠心誠意尽くします」

 

「良かった、ありがとう!」

 

 お父さん…… ありがとう。

 

 そして…… いい内装だな……。

ありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。