マクナくん? 好きな人はいまして? 後編
後編ですっ!
「マクナくんは、好きな人はいる?」
勇気を出して聞いたユキナ。
「ええと、好きというのは? ちょっと、コイとか、よくわからなくて」
「…………」
「…… これは……」
「想定外ですわ……」
想像を絶する朴念仁。きみ、本当に男の子だよね?
「ああ、もちろん概念が存在するのは知ってるよ。ただ、そういうのは俺とは無縁かなーって。だって、分からないものは分からないし、それに」
「「それに?」」
「俺のことが好きになる子って、いるはず無いしなーって」
「マジですか………」
「マジですわ……」
もう何なんだ。なんて純粋な男なんだ。
「と、とにかく! 今まで振り回してすみませんですわ!」
先輩は次の段階へ移行した。
「え? 何がですか? 俺、特に振り回されてないですが」
「いえ…… レポートをちゃんとやらなくて…… すみません」
「レポート? ああ、もう俺が、ばっちりやってるので大丈夫ですよ」
「え……? 私たち、遊んでばっかりだよね?」
「ああ、そうだけど、ふと思ったんだ」
マクナはひと呼吸おいて、
「当たり前だけど、この旅行自体をレポートにすれば良いじゃんって。だから、景色とか、スタジアムとか、そういうのも俺一人でやってるので、大丈夫ですよ」
マクナは笑って、
「俺、結構満足してますよ。先輩とか、ユキナが、引っ張ってくれる旅行」
「「⁉︎」」
びっくりして固まる社長令嬢たち。
「だから、先輩もユキナも、俺のことは気にせず、どんどん突き進んでください! きっと良い成績が取れますよ!」
そして、
「みんなで『旅行』で北海道に行きましょう!」
「…… はい!」
「……わかりましたわ!」
「あ、でも北海道まではさすがに飛行機……」
二人は笑って、
「「それはダメですわっ!」」
と断固拒否したのであった。
下関まで来た一行。
ユキナも羽咲様も、心がふっと軽くなった気がする。
「はあ…… やっぱりカッコいいな。いざって時には救われちゃう」
「カッコいいですわ…… もう、緊張してしまいますっ!」
社長令嬢二人は、何にも知らないマクナに、片想いし続けるのであった。
「ところで」
「どうしたの?」
「ユキナって、好きな人いるの?」
純粋に気になっただけのマクナ。
ただ、ユキナは思考停止してしまったのであった。
つづく
ありがとうございます! ちょっとだけ一日の更新話数は少なくなります!




