↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
学園の鈍行令嬢たちは、新幹線を認めない!  作者: 利根きぬ
鈍行令嬢羽咲とユキナ! 〜ふたりとも社長令嬢〜
PR
10/37

私、ユキナも社長令嬢っ!

二人とも鈍行令嬢でした!

「福知山ですわー」

 ブドウジュースを飲み干したマクナは、二人と城崎温泉へ向かっていた。

「福知山って、お城のとこ?」

「そうですわ! 福知山城ですわあ」

 二人が話している隙に、俺はスマホをいじくる。

 こっそり、三人分特急券を購入してしまい、もったいないから、という理由で強引に乗ってしまおう、という作戦だ。

 昨日、自由席特急券を回収した羽咲様も、ユキナが特急に乗りたいと言えば問題ないだろう。

 で、俺は三人分の特急券の購入を押そうとして……

 

「あ! マクナくん! 裏切りダメっ!」

「え! 何ですの! まさかマクナくん……」

 もうすでにユキナは鈍行側の人間だったようだ。

「はいはい、購入してませんからそんな悲しい目で見ないで下さい」

 俺が女の子二人を泣かせてる不審人物になってしまう。

「わかりましたよ…… 乗ればいいんですよね、鈍行」

 

「「わかればよろしい」」

 息ぴったりな二人。

 どうやら監視は今日から二人になったようだ。

 

 そんなこんなで、のんびりと列車は進み、ついに城崎温泉に到着した。

「城崎温泉ですわー」

「城崎だねー」

 二重の到着セリフを聞きつつ、俺は早速バインダーを取り出す。

「さて、駅にも着いたことですし、早速調査再開しますか」

 すると二人はジーッとこちらを見て

 

「もう、マクナくん。折角女の子と観光地に来てるんだよ?」

「そうですわ。すぐに真面目モードにならないで下さいまし」

 

 あんたら何しに来たんだ。とは思ったが、まあ温泉街だし俺も楽しみたい。

 もちろん調査はするが

 

「ほら、早く予約したレストラン行くよっ!」

「えっ、予約って……」

 ユキナに腕を掴まれ、俺は引っ張られていった。

 気づかなかったが、街の時計はもう二時を指していた。

 甲子園も行ったし、移動も鈍行だったのでおかしくはない時間だ。

 

「でも、ユキナ。なんか昨日から大胆じゃないか?」

「えっ! べっ、べ、別にそんなことないよっ!」

「えー、でも昨日から、何となく俺と、距離が近い気がするんだ」

「いやだから私はそんな大胆になど」

「ユキナはずいぶん健気に頑張ってますわよ、かわいいですわー」

「だから健気でもっ!」

 真っ赤な頬をしたユキナは、

「いいから、レストラン行くよ!」と逃げたのであった。

 

 

「レストランですわー」

 びっくりした。なんて高級なレストランだろう。

 まず、客層がすごいお金持ちさんが多そうだ。よほど美味しいのか、よほど高いのか……

 思い切ってメニュー表を開くと、思ったよりリーズナブルな価格で安心した。

 そういえば、ユキナはどんな子供なのだろう。

 ラーメン三杯奢らせるどこかの誰かさんみたいに、社長令嬢だったりしたて。

「うふふ、いいレストランですわ。ユキナさんは社長令嬢だったりして?」

 全く同じことを羽咲様も思ったようだ。

「そうだよ! お父さんがシーイーオーやってるんだ!」

「まあすごいですわね!」

 なんと、鈍行令嬢は二人いたようだ。

「さあ、今日は社長令嬢、ユキナちゃんのおごりよ!」

 高々と宣言したユキナ様は得意気に笑った。

 

「おいしい」

「最高ですわー」

「ふふ、喜んでくれて良かった。実は、このレストラン、私の会社が運営してるんだ!」

「えっ! そうでして⁉︎」

 なんと、ユキナ様がご招待なさったのだ。

「最高だよ、この料理」

「あっ…… ありがと……」

 嬉しそうに髪をいじるユキナ。

「は、羽咲先輩も、美味しかった?」

「もちろんですわ。ご馳走様ですわ」

 いつのまにか特盛を完食した羽咲様は、にこやかに笑って。

「もう一つ、ご馳走様ですわ」

「っ! べ、別にマクナくんが喜んでくれて、たまらないとか、そんなこと思ってないもん!」

 うふふ、全部言っちゃいましたね、と微笑む羽咲様。

 

 今日も社長令嬢たちは仲がよろしいこと。

読んで頂き、本当にありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。