13 「三匹のスライム」
長くなっちゃった、てへへ……
そして俺は、村の外れの小屋を出た。
「ふう……出たはいいが、これからどうするか…」
そういったとき、目の前にスライムが現れた。
「ん?スライムか。三匹いるな……」
その時、俺の中に考えが浮かんだ。
「そうだ、こいつらを仲間にしよう。仲間にしたら、すぐに擬人化させよう。もしかしたら、某スライム魔王みたいになるかも……」
そう。俺は前の世界では、そういう小説を読み漁っていたのだ。
「赤、青、緑か……名前もつけてやろう。低位活動状態とかにならねえよな?」
そして、俺はあることに気が付いた。
「そうだ、このまま名前つけても、仲間になるとは限らないじゃん!」
(魔物を仲間に出来るスキルを取得してくれ)
『了承。対象者が必要とするスキルは従僕之主と考えます。対象者からの要求により、スキルを取得します……成功しました。これにより、全ての生物のテイムが可能となりました』
「んじゃあ、早速使うかね」
なんとなく使い方はわかる。そう、まるで以前から知っていたかのように。
「対象、三匹の“スライム“のテイムを開始する。名前を付与しよう。
赤のスライム。お前は、“アイラ“だ。
青のスライム。お前は、“アミュウ“だ。
緑のスライム。お前は、“アサリィ“だ」
そう名付けた瞬間、光がおきた。
収まったとき、三匹のスライムからは、知性がみられた。
「最後に、お前たちには擬人化のスキルを授ける」
(ってことで、三匹に擬人化スキルを付与してくれ!)
『不可。そのようなスキルは取得していません』
なにい!?あ、そういうスキルを取得してないのか。
(じゃあ、そのスキルを取得して、三匹を擬人化してくれ)
『了承。対象のスキル擬人化祭を取得。続けて“アイラ“、“アミュウ“、“アサリィ“に擬人化を付与します。効果が現れるまで、三分です』
おお、流れ作業でやってくれたぜ!
「っていうか、どんどん変化してくなあ…」
パキパキ、もきょもきょ。スライムだから、流動して変化していく。
「にしても、性別って本当はないよな?勢い余って女の子の名前つけちゃったけど」
某スライム魔王は性別なかったけどな。
「……みゃあ………」
「!?んお!喋った!?」
喋ったのは赤スライム。アイラである。
「ありがとうねえ……名前……」
「いやー、一目見て可愛かったからな」
「!?」
あー、なんか更に赤くなったぞ?っていうか、そろそろ人になってきたな。
「あ、の…」
お、今度は青スライム。アミュウだな。
「なんだ?」
「あなたのこと、なんて呼べば……?」
うーん。呼び方か……
「とりあえず、主様で」
「承りました」
!?いきなり緑スライムが…アサリィか。
「よし、お前たち。意識はハッキリしたか?」
「うん!」
「はい」
「……しました」
こう見ると、性格がバラバラだな。
アイラが元気たっぷり系。
アミュウがしっかり者系。
アサリィが人見知り系。
「あのー……とりあえずお前たち、服って着れないか?」
そう。元々スライムだから、擬人化すると裸なのだ。
「ふくー?なにそれー!」
「ふく、とは……?」
「……ふく、持ってない……」
アサリィだけが服の存在を知っているっぽい。
「服ってのはな、自分の裸を隠すものだ」
「なんで隠すのー?」
「それはな、そのまま人がたくさん居るところに行くと、皆から見られちゃうからだ」
「別にアイラは見られてもいいよー?」
「アイラは良いかもしれないけど、僕が困る」
町の中で女の子三人が素っ裸で男と歩いてるとなれば、嫌な噂が立つからな。
「わかったー!ふく、着るー!」
「よーし、いい子だ」
可愛いから、頭をナデナデ。
「えへへー」
うん、可愛い。
「それで、主様。服を調達するのに、町に行かなくてはなりませんよね?」
「ああ、そうだ。だけど、僕は君たちが喜ぶ服がわからないから、スライムになってくれないか?」
「わかりました。でも、スライムに戻るにはどうすれば?」
あ、そうか。勝手に擬人化させちゃったから、やり方がわからないのか。
(サリュさん、どうすればいい?)
『解答。元のスライムの姿を強く想像すればいいです』
なるほど。そういうことになるのか。
「えっとな、元のスライムの姿を強く想像すればいいんだ」
「わかったー!」
「わかりました」
「……わかった」
そう言うと、すぐにアイラが変化した。
「おお!ちゃんと元のスライムに戻ってる!」
「えへへー」
しかも、一度擬人化したせいか、スライムでも喋れるようになっている。
「他の二人もスライムに戻ったな。よし、これから町に行くけど、その間は絶対に喋ったら駄目だよ。喋るスライムは珍しいからね」
「わかった!喋らないー!」
「わかりました」
「……わかった」
よし。これなら大丈夫かな。
〓〓〓
そうして歩いて二十分。クロスフォード村に一番近い、クロスフォード町に着いた。
〔さっき言った通り、喋っちゃ駄目だよ?〕
〔はーい!〕
〔心得ております〕
〔……わかってる〕
この子達は言うこときちんと聞いてくれるし、大丈夫かな。
〓〓〓
〔ここが服屋だよ〕
そうして着いたのは、まあまあ高い服屋。
〔わーい!いっぱいふくがあるー!〕
「お客様。どのような服をご所望で?」
「この子達の服です」
「……?あの、お客様。スライムの服ですか?」
やっぱりそう言うよな。
「いえ、この子達は人間です。今はスライムですがね」
「ご冗談を。そんな魔法はありませぬ」
「では、女性の職員の方を呼んでくれますか?この子達は女の子でしてね。人間になると、裸になってしまうのですよ」
「………わかりました。女性の職員を呼んで参ります」
そういって男性職員は、店の裏に行った。
〔三人とも。これから女性の職員が来るから、言われたら人間になるんだよ。人間になる方法は、さっきの人間の姿を強く想像すればいいんだ〕
〔わかった、主様!〕
〔主様の仰せのままに〕
〔……従うよ〕
そうして二分後、女性の職員が出てきた。
「スライムが人間になるとのことですが…一度試させてもらいましょう。一度こちらに来てください」
〔さあ、三人とも。女の人に着いていって〕
〔はーい!〕
〔わかりました〕
〔……わかった〕
そう言うと、三人は更衣室に入っていった。
そして、一分後。
「……………確認できました。三人に合うような服を調達します」
よっし!俺は心の中でガッツポーズを作った。
さらに十分後。
「ねーねーねー!主様ー!見てー!」
「どうでしょうか」
「……どう、かな」
とんでもなく可愛い三人がそこにいました。
………これはもう、即買いだよね。
〓〓〓
「ありがとうございましたー!」
「買ってしまった…」
結構お高い買い物だった。けど、お金はシルバイナ家から出してもらった。その額、金貨6枚。
ちなみに今回の買い物は金貨4枚である。
「しかし、可愛いよなあ」
金貨4枚だったけど、その価値はあると思う。だって、こんなに可愛い。
それぞれの髪の色に合わせた服である。
赤髪のアイラは、赤を基調とした服。
青髪のアミュウは、青を基調とした服。
緑髪のアサリィは、緑を基調とした服。
正直に言おう。可愛い。
「主様。聞きたい事があるのですが、すでに自分の家はお持ちで?」
「…ん?ああ、小屋だけどな」
そう。その小屋とは、シルバイナ両親にステータスを見られたあの小屋である。
終わったあと、好きに使えと言われた。
「では、そこに私たちも住みます」
「…、…、……ええ!?」
「当然でしょう。主様の従僕であり、付き人ですので」
「ま、マジかよ……」
おうふ。こんな可愛い子が同居人とか、ヤバい。
「マジです。ので、これから行きましょう」
「わ、わかったよ……」
「その間、ご自分のスキルを増やされては?」
「え?」
俺、三人にスキルを増やせるって言ったっけ?
「元々私たちは小屋の近くにいましたし、主様の文字もすこしばかり見てしまったのです」
そうか、見たのか……まあいいか。
「難しいー!アイラ、よくわかんない!」
「ははは、そうか。じゃあ、小屋に行こう」
〓〓〓
小屋に着いた。ちょっと汚いな。
「アイラ、アミュウ、アサリィ。これから小屋の中を綺麗にしたりするから、僕が言うまで小屋に近づく人を中に入れないでくれ」
「わかった!」
「わかりました」
「……小屋、守る」
そして、前回の冒頭に戻る。
途中に出てきた貨幣の説明。
・黒銅貨=1円
・灰銅貨=5円
・銅貨=10円
・白銅貨=50円
・銀貨=100円
・白銀貨=500円
・黒金貨=1000円
・灰金貨=5000円
・金貨=10000円
・白金貨=100000円 10万
・白黒貨=1000000円 100万
・白灰貨=10000000円 1000万
・白貨=100000000円 1億
・黒貨国に一つの幻の貨幣
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