第七話 カイシンの一撃!
今晩は。
投稿です。
「!」
咄嗟にコガラスは思った!
(死は望まないで!)
コガラスは、この年上の女の子に死んでほしくない、と強く願った。
ここで眼が合う二人。
マコトの視線が下に行く。
その視線を追うコガラス。
(なんだろう?)
視線の先にはマコトの左乳房があった。
ハンカチーフ越しに優しく掴まれているマコトのそれ。
掴んでいるのは以外と小さいコガラスの手だ。
「え?あっ!?ごごごごごごごっごめんなさいっ!わざとじゃないですっ!」
「いえ、傷を癒やしてくれたのでしょう?」
こくこくこくこくこくっ!
激しく頷くコガラス!
「もう痛くないです、ありがとうございました……」
「こ、こちらこそごめんなさいっ!怪我をさせてしまって!」
そう言って手を引っ込めると、マコトの乳房が重く揺れた。
じっ、と見つめるコガラス。
ぺろん。
切れた服を捲る。
乳房も斬られた先端の乳首も傷一つ無い。
「……傷痕、残っていないみたい、綺麗に治ったよ!」
綺麗なオッパイ!
満足そうなコガラス。
少しドヤ顔である。
「……ありがとう……」
真っ赤なお顔でお礼を言うマコト。
「ごら、コガラス!そんなに見つめるでない」
「え?でもクロさま、見て下さいよ!傷痕残っていません、綺麗なオッパイですよ、ふふん!さすがヒーラーコガラス!この調子でクロさまの傷も治して見せます!」
自画自賛である。
そして段々と赤くなっていく。
(あれ?なんかヤバくね?)
そう、妙齢の女性の胸、第三者が見つめていいモノではないのだ!
いや、その前にぺろん、と捲っていいのか?
「やばっ!?俺、見て下さいとか言っちゃった!俺、痴漢!?」
「おいコガラス、声でてるぞ」
「え?……あわわわっ!ご、ごめんなさいっ!邪な気持ちは全然ないですぅ!調子こいてごめんなさいっ!」
慌てて、びよん!と飛下がるコガラス!
ゴツ。
小川の石に躓き、見事に転がる!
ごろごろ。
コガラスは加速し、さらに転がる!
コガラスゴロゴロ。
ドボン。
小川に落ちる。
小川にハマってさぁ大変。
「うっひゃああっ!?つ、つめてえええっ!」
慌てて起き上がると……ピチピチピチピチッ!
両手に小魚を掴んでいた。
「……え?え?なに?魚?」
「あははははっ!おい、コガラス、お前何をしているのだ!?」
「えっと、何しているんでしょうねぇ?治療していたのですが……魚が……」
昼飯?とか考えている。
「はははっ、おもしれーヤツだなぁ?コガラス!」
ここで奇蹟が起きた!
「うふふっ」
マコトが笑ったのだ!
その笑顔はコガラスの何かを直撃した。
少なくとも、その笑顔はコガラスにとって奇蹟だった。
それは会心の一撃!
コガラスの世界がブッ壊れた!
男の子の本能だろうか?
それとも心?魂?
人としての真心だろうか?
(ま、眩しいっ!?……違う!可愛い?なんだ!?これ!?眼が離せない!)
「え?マ、マコトおねぇちゃん?魔法、使えるの!?」
「え?使えませんよ」
こんな子が、自ら死を望むのか!?
そんなこと、あっていいのか!
愕然とするコガラス。
(今の思考、誰の思考だ?俺じゃない!)
そう思いクロさまを見る。
黒い竜の眼はギラギラと金色に輝き、その輝きは怒りの表れのようであった。
「クロさま?」
「……勇者からのクリティカル攻撃で、俺の性格が変わっちまったようだ……忌々しいっ!」
「そうなのですか?クロさま」
「ああ、もう悪いことはできない」
「改心の一撃とか?」
「くそっ……つまらん!面白くないぞ!」
その日から、毎日マコトはこの二人の元を訪れるようになる。
記憶は消されるはずなのだが、マコトは不思議と食べ物を持ってきた。
必ずリンゴを一つだけ、持ってくるのだ。
「おい、どんなに食い物持ってきても、願い事は一つだからな?」
「一つで充分です」
今回はここまでです。
次回サブタイトルは未定です。
予定では多分、第八話 呪い かな。
毎回ご愛読ありがとうございます。




