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階段の司書室  作者: いす
54/84

テスト

54話目です

誤字・脱字があったら申し訳ありません

「あ、そういや英語帰ってきたぞ」

鞄から英語のテストを取り出し、彼女に見せる。

「うーん…57…これってユキ的にはどうなんでしょう?」

「いっつも赤点スレスレか赤点だったし、かなり上がったぞ」

良い報告をしたはずなのに、彼女は唇を尖らせた。

「ならいいんですけど…むー…ワタシが教えてこれなのは…何かちょっと不服です…」

「すまんな…バカで。結構頑張ったんだけどな。バカだから」

「あ!いえ、文句を言ってる訳じゃないんです!ユキが頑張ったのはちゃんと見てましたから」

「本当にごめん」

「謝らなくてもだいじょーぶですよ!57点!素晴らしいじゃないですかっ!おめでとうございますっ!」

慰めようとしてくれているのか、拍手をしながら言ってくれる。

自分的にも…彼女と同じで頑張った割にはというところがあるのだが、結果は結果、変えようが無いのは仕方ない。

心の中で次こそは彼女の満足のいくような結果を出したいと、固く決意しておく。

「でもまぁ、こんなバカでも50点台を取れたんだからお前の教え方凄い上手いよな」

「そうですか?」

「あぁ、やってて楽しかった」

「そ、そんなに誉めてくれるなら、他の教科も今度…教えましょうか…?」

誉められたことを気恥ずかしそうにして、彼女はどうかと聞いてくる。

「…お前、もしかして他の教科も出来るほど頭いいのか」

「それなりに点数はとってますよ?。あ、でも…あの国語は…ちょっと…」

「ま、それは仕方ないな。日本人の俺らですら間違うんだし。むしろそれ以外がちゃんと出来ることが本当スゲーよ」

「そんなに誉めないでください…て、照れちゃいます」

「いや本当に」

「えへへ…」

顔を赤らめて、嬉々として彼女は微笑む。

可愛くて頭が良くて優しくて…彼女が人気者になった理由が詳しく分かったような気がする。

いつもは何か…あんな感じなのに、しっかりとした一面を見てしまうと純粋に尊敬する。

「…………」

ボケーっと見つめていると、照れている彼女と目が合う。

「ど、どうかしましたか?」

「いや、心の中でも誉めてた」

「…!や、やめてくださいよっ!ワタシを誉めまくるとあれですよ!?襲いますよ!?」

そう言って、彼女は赤らんだ顔のままジリジリと迫ってくる。

「せっかく尊敬してたのに、その一言で無駄になったぞ」

「ふ、ふふふ…ワタシをあまり誉めない方が身のためですよ…」

恥ずかしさのあまりか、彼女からよく分からない言葉が飛んでくる。

「ま、話はそれたが、またテストが近くになったら勉強教えてくれ。もしタダが嫌なら何か奢るぞ」

「…じゃあ、ユキの心と身体をください」

「分かった。じゃあ飲み物でいいな」

「むー、頼んだものとは違うんですけどー」

「俺は非売品でーす」

「それならワタシ、ユキを無理矢理盗み出してあげますから」

「ん、頑張ってー」

テストから解放されたからか、自然と俺らのテンションも高くなる。

そして、そんな俺らを真似るように気温も少しずつ高くなっている。

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