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階段の司書室  作者: いす
32/84

略奪愛

三十二話目です

誤字・脱字があったら申し訳ありません

先程、前にも話した女教師が本を叩きつけていった。

すると、雹はその本を手に取り、ペラペラとページを捲っていく。

見える表紙にはおおよそ略奪愛についてまとめているのであろう、悪女のような絵とそんな風なのを臭わせるタイトルが書かれている。

「略奪されちゃったのかなぁ…」

集中して本を読んでいる雹を見ながら彼はポツリと漏らした。

「ここ見て」

そんな彼に答え合わせと言わんばかりに、雹が本の付箋が貼ってあるところを見せてきた。

「えーっと…『真の愛は略奪では獲られません…』って…えぇ」

まぁ、分からなくも無いような気もするけど…それをこの本が言うのはどうなんだろうか…。

ちらりと見えた他の部分には結構相談所のホームページまでのURLらしきものが乗っていた。

本当に何でこんな本作ったんだ…。

「他には誘惑する方法とか書いてある……」

「例えば?」

「…こんな風に…体を密着させるのとか…」

ぴたっと雹は体を彼に押し付けるが、抱きつく行為はよく頻繁にやっているので、特別何かを感じることは二人とも無い。

二人の暖かさがじんわりと混ざる。

「暖かいね…」

「うん…………はっ…!そうじゃなくて、どう…かな、他の人にされたら略奪されちゃうかな?」

「それはないかなぁ」

こんな子をほっぽりだして誰かの元になんて行けない。

と、自分の想いよりも周りへの配慮が勝った彼。

「そっか…んふふぅ~♪」

自分の想い一直線な雹。 

のしかかるように彼に体を預ける。

「やっぱり暖かいね」

「うん!」

…身を寄せていると次第に二人の目は落ちていき、雹の本を読む手が止まる。

まるで、真似たようにぴったりとあくびが揃い、柔らかに微笑んだ彼から「おやすみ」と、言われると彼と彼女は一緒に目を閉じて、ゆっくりと眠りに落ちていく。

二人が支え合うように眠る姿を見た戻ってきた女教師は……荒れた。

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