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階段の司書室  作者: いす
19/84

あくび

十九話目です

誤字・脱字があったら申し訳ありません

寒さが混じった涼しい風は、

コートを着こんだ俺には眠気を誘うには丁度良い涼しさで、マフラーの巻いてない口から大きな欠伸が出てしまう。

「ふぁぁ…ッ…眠い」

「暖かくなってきましたからね~眠くなるのも仕方ないです」

「…さっさと帰って寝る」

「ワタシも一緒にお家に行って添い寝しましょうか?」

「別にいい…ふぁぁ」

また、大きな欠伸。

本格的に眠くなってきた。

と、彼女が口に手を当てるのが見える。

「…ふぁぁっ……ぁっ…」

「お前もか」

「ユキのがうつっちゃいました……」

「眠気は移るからな…ていうか、何でちょっと嬉しそうなんだ」

恥ずかしさもあったのか、片手を口に当て、えへへと笑った。

「これはユキに責任を取ってもらわないとですね」

「欠伸一つで取らされる責任ってなぁ」

「あ、ワタシがユキの家に行くのではなく、ユキがワタシの家に行くのだったらどうでしょうか?」

「嫌だ」

「今の時間ならお母さんしか居ませんし、お母さんはユキの事知ってますから大丈夫ですよ?」

「…なぁ、ちなみになんだが、お前の母親に俺の事をどう説明したんだ」

彼女の事だ、絶対ろくな説明のしかたをしていない。

「お婿さんです。五年後ぐらいには確実に結婚する予定だと伝えてあります」

「…それについてお前の母親はどう言った?」

「『あなたが選んだ人なら私はそれでいい』と」

「…………」

「後はお父さんだけですよ?」

手を掴んで、優しく言ってきたのですぐに手を離す。

…これまで小さくしてきた欠伸が止まる。

驚いて止まるのはしゃっくりのはずなのだが。

「…お前の家には絶対行かないからな」

「じゃあまずはユキのご両親に挨拶ですねっ!」

「俺の家にも絶対行かせないからな」

「愛の逃避行ですか……ロマンチックですねっ!」

「………………」

彼女のポジティブさは底無しなのかもしれない。


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