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階段の司書室  作者: いす
14/84

階段話

十四話目です

誤字・脱字があったら申し訳ありません

「ん」

「あ、ユキ」

休日の買い物帰り。

この寒い中遊びに行っていたのだろうか。

オシャレな服を着た彼女にバッタリと遭遇した。

「…帰りか」

「えぇ、友達とカラオケに」

「ふーん…」

興味無さげに階段を上り始めると、彼女は付いてきて、顔を覗き込ませてくる。

「…もしや嫉妬ですか?」

「どこに嫉妬する要素があった」

言うと、彼女は顎に手を当てて、口角を少し上げる。

「他の男の子とデートしてたとか想像してませんでした?」

「してない」

「カラオケの密室…男女が二人…そして起こる禁断の…」

「してなーい」

両手を合わせて、その光景を想像しているのか空を見上げる彼女を後にする。

「あ、ちょっと待ってくださいよ~!嘘ですから!ユキ以外の男の子なんて興味ありませんから!アイラブユキ!」

叫ぶ彼女を無視して、階段を上る。

いつもよりかは早めの時間だからか風はいつもよりかは暖かかった。


…ていうか今日も今日とて階段。

こんなに階段だけでしか遭遇しないなら、俺か彼女はどちらかが階段の妖精なんじゃなかろうか。

「なぁ…お前もしかして階段に憑りつくあれ的な…」

「急に何の話ですか…違いますよ、普通の女の子です」

「そうか…ならいいんだけど」

じゃあ俺が妖精なのか。

でもサラリーマンの息子が妖精って、世界変わってるな。

…違うか。

「この階段にはもしかして、そういう怪談話があるんですか?…階段だけに」

「…………」

ドヤ顔の彼女をジトーっとした目で見つめる。

「あの、せめてリアクションを…」

「俺は好きだよ」

「慰めは逆に辛いです…」

珍しく好きという言葉を、好意的に解釈しない彼女を見たような気がする。

いつもはポジティブに、前向きに、良い解釈だけで生きている彼女は今回はうぅ…と恥ずかしそうに身を小さくしている。

ちょっと稀な彼女を見れて、少し嬉しくなった休日だった

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