表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
階段の司書室  作者: いす
13/84

子供の頃

十三話目です

誤字・脱字があったら申し訳ありません

「ユキの小さい頃ってどんな感じだったんですか?」

この寒い空の中、階段を下りていく子供を見て、彼女は聞いてきた。

「俺の子供の時なぁ…」

「好きな子とかいませんでした?」

「い」

「いませんでしたよね」

「俺に答えさせて」

発言する間もなく、彼女は言い切った。

「じゃあいたんですか?」

「い」

「やっぱりいませんでしたか」

「だから答えさせて」

笑顔の彼女。

右手が痛い。

「結局どうなんですか?」

「いた」

「うふふ…冗談はやめてください…」 

「いたい」

ぎゅっと彼女の左手の圧が強くなる。

「ワタシが来る前の…中学生の時とかはどうでした?」

「んー、普通だったな」

「つまり普通の学生として誰かに恋をしていたと?」

右手、左手で、痛い。

「違う。そういうことすら無いぐらいに普通だったってこと」

「なら良かったです」

安心した感じで、ホッと胸に手を当てる。

手の痛みも和らいでくる。

「痛かった」

「お詫びになでなでしましょうか?」

いじらしく彼女は笑った。

「…俺は子供か」

「子供のような純真さを待ってます」

「お断りです」

頭に向けられた彼女の手をするりとかわして、階段を上る。

「ユキに期待はやっぱりダメですね」

「だな」

「他人事ですか…」

少し首を動かして彼女を見れば、こちらを呆れ顔で見ていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ