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愛華のチャンネル  作者: NOTAI


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2/4

第2話 初めてのカチッ

 おばあちゃんが、笑いながら何かを話しかけている。


「なに?おばあちゃん、聞こえないよ」


 うっすらと見えているおばあちゃん。

 でも声は聞こえない。


 リビングからお母さんの声が聞こえた。


「愛華~、いい加減に寝なさ~い!」


(私が寝ると、部屋の電気が消されちゃう。

 まだ、おばあちゃんとお話ししたいのに!)


 愛華が棺に身を乗り出した次の瞬間---



 ---カチッ---



 愛華の頭の中で、何かの音がした。


(あれ? おばあちゃんが、はっきり見える!)


 はっきり見えるおばあちゃん。代わりに部屋の色彩が薄くなった。


「あれま!愛華、こっちに来れるのかい?」


 今度はおばあちゃんの声が、はっきり聞こえる。


「おばあちゃん、どっか行っちゃうの?」


 涙声の愛華に、おばあちゃんは優しく語り掛ける。


「おばあちゃんはね、七日後に霊界ってトコにいくんだ。

 そこで49日過ごした後、天国に行けるらしい。

 昨日、迎えに来てくれた人が教えてくれたよ」


「もう、会えないの?」


「霊界に行っても、天国に行っても、

 おばあちゃんはいつでも愛華の事、見てるから大丈夫だよ」


「愛華も天国に行ける?そしたらまた、おばあちゃんに会える?」


「愛華が一生懸命に生きて寿命をまっとうしたらね。

 天国っていうのは、人の道を踏み外さなければ

 誰でも行けるんだよ」


「おばあちゃん……」


 愛華が涙声でつぶやいたその時、

 部屋のふすまが空いた。


「愛華!いい加減に寝ないと……」


 父親が入ってきた。

 そして、愛華を見た瞬間、固まった。


「あ、愛華?」


 部屋には愛華一人。

 ただ、その身体はうっすらと透けている。


 おばあちゃんが語り掛ける。


「さあ、愛華。もう部屋に戻って寝なさい。

 あしたのお葬式でウトウトされたら、おばあちゃん悲しいよ」


「なんか部屋が白黒なんだけど、どうしたら元に戻るの?」


「強く『戻れ!』って念じれば、もどれるはずだよ」


 愛華は念じた。


(戻れぇーっ!)


 ---カチッ---


 また頭の中で音がした。

 部屋の色が戻り、おばあちゃんは見えなくなっていた。

 振り返ると、呆然とした顔の父親が立っている。

 うっすらと透けていた愛華が元に戻ったのを見て、父親は尋ねた。


「あ、愛華? 今、何をしてたの?」


 恐る恐る尋ねる父に愛華は答えた。


「おばあちゃんと、お話ししてたの」


 父はそれ以上、何も言わなかった。


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