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愛華のチャンネル  作者: NOTAI


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1/4

第1話 おばあちゃん

「愛華、明日はおばあちゃんと最後のお別れだから

 今日ははやく寝なさい」


「うん、もうちょっとだけ」


 愛華が答えると、父はリビングに戻っていった


「おばあちゃん子だったからねぇ」


「6歳の子には、まだお葬式の意味って分からないんじゃないの?」


 奥から親戚のおじさんや、おばさんの声が聞こえる。

 みんな黒い服を着ている。


 病院から帰ってきたとき、おばあちゃんには白いシーツが

 かけられていた。


 その後、白い服に着替えてお化粧をして、

 棺に入れられてキラキラした台に置かれた。

 近所の人や、知らない親戚の人もたくさん来て、

 おばあちゃんの部屋には、お線香の香りが立ち込めていた。


      ◇


 愛華は物心がついた時から、おばあちゃんに連れられて

 家の裏山にある「稲荷神社」に登っていた。


 おばあちゃんが境内の掃除をしている間、

 愛華は一人で遊んでいる。

 でも時折、山に住む子狐が草むらから顔を出す。


「鬼ごっこしよう!」


 愛華が走ると子狐は追いかけてくる。

 6歳の子供は、あっという間に追いつかれ

 子狐が軽く体当たりしてくる。


「今度は愛華がオニね!」


 愛華が走り出すと、子ぎつねが逃げる。

 速い。絶対に追いつけない。


「速すぎるよー、ずるーい!」


 愛華が文句を言うと、子ぎつねは止まって待っていてくれる。


 おばあちゃんの掃除が終わり、お酒と稲荷ずしのお供え物をすると

 今度は愛華たちのごはんタイムだ。

 ベンチに座り、

 おばあちゃんが作ってくれた稲荷ずしをほおばりながら、

 水筒のお茶を飲む。

 隣では子狐も稲荷ずしを食べている。


 境内のベンチでお昼を食べる時、

 木々が風に揺れてサワサワと音を立てる。

 いつも優しい風が頬をなでる。

 愛華はこの時間が大好きだった。


(ずっと、こうして遊んでいたいな……)


      ◇


 おばあちゃんが亡くなってから、初めて知ったことがある。

 こうした地方にある小さな神社は、神主さんが常駐していない。

 掃除や管理は地元の人たちが行い、祭事の時だけ大きな神社の

 神主さんが出張してくれる仕組みらしい。


「なんでお通夜の時は、

 神主さんじゃなくて、お寺のお坊さんなんだろ?」


 理由はよくわからないが、

 この辺りでは、それが一般的らしい。


 それにしても……


「なんでみんな、無視するの?」


 おばあちゃんは、棺の後ろに座って、ずっと笑いかけてくれてるのに


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