植木に花を咲かせましょ
路地裏にある小さな魔道具屋さん。珍しい魔道具がたくさん置いてある、私行きつけのお店。
「アマンダさん、いるー?」
「あらハンナちゃん、いらっしゃい」
ここはアマンダさんの魔道具屋さんなんだ。冒険者業をしていない時に魔道具屋さんを開いているんだけど、今日はちょっと聞きたいことがあって来てみたの。
「何か欲しいの?」
「ううん、これ見てほしいんだけど…」
マジックポーチから植木鉢を取り出してっと。
「種を植えてから一月くらい経つんだけど、全然生えてこないの」
「水はあげてる?」
「うん、毎日あげてるしお日様にも当ててるよ」
「そうねー。なんの種か分かるかしら?」
「アルラウネ」
「…捨ててきた方がいいんじゃない?」
アマンダさんなら分かってくれると思ったのに、酷いや。
「ええと、なんでアルラウネを育てようとしているの?」
「魔物を赤ちゃんから育てたら懐くのかなって思って」
「懐かないわよ?」
はぁ、分かってないねアマンダさんは。否定から入るなんてロマンがないよ。
「第一、どこで育てるのかしら?」
「部屋の中で育てるよ?」
「他の人に危害を与えてしまったらどうするの?」
「アダマンタイトの植木鉢に入れて、結界も張ってるから安全だよ!」
そこら辺はしっかり考えているもんね。魔物を育てて被害を出したら、この街に居られなくなっちゃうよ。
「そ、そうなの…」
「うんっ!だから、ね?」
「…分かったわ」
きたっ!さすがチョロンダ姉さん!
なんだかんだ言いつつ、結局いつも助けてくれるんだから!
…悪いとは思ってるよ?
「アルラウネは魔物の体内に種を埋め込んで、血肉を養分として成長するの。そしてある程度大きくなると、地面に根を張り巡らせて身体を固定するのよ」
「じゃあ魔物のお肉に植えればいいの?」
「えぇ。育てたことはないから確実とは言えないけどね」
「助かったよアマンダさん!ついでにポーション買っていくね!」
「あら、いいの?ありがとうねー」
いい情報が聞けたね。魔物を養分にして成長するなら、強い魔物をあげたら強くなるのかな?
部屋に戻って、アマンダさんが教えてくれたとおりにやってみたよ。
植木鉢にいろんな属性のドラゴンのお肉を詰め込んで、中心にアルラウネの種を植えたの。
綺麗でかっこいいアルラウネに育ってくれると嬉しいな。
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