路地裏の王様2
路地裏悪臭事件の後、しばらく猫ちゃんたちが路地裏に来なくなっちゃったんだ。それでも最近、もう一度集まるようになってきたから前回のリベンジを果たしに来たよ。
まずは周りの猫ちゃんからの信頼を回復しないと。
「久しぶりー」
おっと、さすがに多少警戒はされているね。キングちゃんなんて特に。
最初は何もしないからそんなに警戒しないでよ。とりあえず猫ちゃんが寄ってくるまで座ってお菓子を食べてるからさ。
みんなが食べられるように、たくさん干し肉を持ってきたから早く降伏するといいさ。
ふっふっふ、半日もいたらあれよあれよとご飯を求めて寄ってきたよ。
知らない間に子猫が増えてたけど、癒されるね。まだ危機感がないのか、指でちょいちょいやればすぐに懐いたよ。
「なんでそんなに警戒心が強いのかなー?」
それでもやっぱりキングちゃんは寄ってこない。取り巻きの子たちは普通のお肉ではダメでも、竜肉に変えたら目の色を変えて飛びついてきたんだけど。
強者の意地ってやつかな?
それなら私にもあるからいい勝負をしようじゃないか。
「でも今日は一旦お預けね。もう夕方になるし、ご飯と睡眠はしっかり取らないと」
それじゃあおやすみー。
「え、なんで……」
お昼まで眠ってそれから来たんだけど、近所の子供たちが集まっていたよ。
しかも、みんなでキングちゃんを囲ってベタベタ触っているんだ!キングちゃんがあんなにだらしない顔しているのなんて、見たことないよ……。
キングちゃんはもっとサバサバしてないと。
…………。
夕方にもう一度様子を見に来よう。
本物の子供の集団に割って入っていく勇気はないからね。
「なんで私には警戒心むき出しなの?」
昼間は子供たちとあんなにじゃれていたのに。
もしかして、本物の子供じゃないとダメなの?こんなにも見た目は子供なのに?
「痛ッ」
やっぱり私には触らせてくれないんだね。
「ぐすんっ、ぐすんっ。えーん、えーん」
薄情なヤツめ。
「うっふ〜ん♡」
さすがに無理だよね。知ってた。
泣き落としも色仕掛けもダメってなると、他に何をすればいいんだろう。
「何やってんだいこの子は」
「ノーラさん!こんばんわー!」
「もうすぐ夜になるんだから、放っといてやりな」
はーい。
夜はみんなどこかへ出かけてるから、しつこくするのも可哀想だもんね。
次はリベンジしてやるからなー。
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