スイーツを食べてもいいじゃない
「アルダンさん!机に王都のお土産並べといてもいい?」
「おう、いいぞ。ただ、盗られないように見とけよ」
「お土産だから勝手に持ってていいんだよ」
ルルネアのギルドマスター、アルダンさん。おじさんだけど、まだ髪はしっかりと生えてるんだ!
一人一人にお土産配るのがめんどくさくなっちゃったから、ロビーに広げておくことにしたよ。
ご自由にお取りくださいの看板も立てて…。
気配を消して、いろんな人の様子を見てみようか!
1人目は20年以上この街で冒険者をしてるおじさんだね。何を取るかな?
あ、ショートケーキなんだ。おじさんもそういうの食べるんだね。
美味しそうに食べてくれたようで何よりだよ。
2人目……まあいいや。
2人目は最近冒険者になった若造パーティー。食べ盛りだからたくさん食べて成長なさい。
え、なんで茶菓子を取るの?遠慮しなくていいんだよ?
でも美味しそうに食べてる…。子供扱いしすぎたね、ごめんよぅ。
3人目は…アマンダさんだっ!どういうのが好きなんだろう?
うわあ…。
周りの人たちに気づかれないような早業でパフェを取ったよ。スタイルいいんだから、恥ずかしがらなくていいのに。
4人目は受付嬢仲良し3人組だね。
ショートケーキにパンケーキ、パフェ…。チョコに激甘砂糖菓子。
いやー、さすがの私でも胃もたれしちゃうよ。私より年上なのに、よくまあそんなに食べれるね。
5人目はすっごく怪しい黒衣の剣士!
いや待って、この歩き方には見覚えが…。
「何してるのダンテおじちゃん!」
「うおあっ!急に出てくるなよ嬢ちゃん!」
「なんで変装してるの?」
あーら、黙った。何かやましいことでもあるのかな?
「──、───」
「え?聞こえないよ?」
「こんなおっさんがケーキ食ってたら笑われるだろ」
頬を赤らめながら言わないでよ!もうすぐ40になるのになんでそんなにピュアなのさ!
「はぁ…、後で家に届けてあげるよ。ノーラさんの分も持っていくからね」
「嬢ちゃん!すまねぇ、恩に着るぜ!」
あ、そんなに急いで帰ってもすぐには行かないからね?
まったく、恥ずかしがり屋のおじさんなんだから。スイーツを食べるのに歳なんて関係ないと思うけどなー。
せっかく美味しいんだから、人目なんて気にしないでたくさん食べるべきなんだよ!
まあ、大人になるといろいろ思うところもあるんだろうね。
私はこの見た目だし、そんな考えとは一生無縁なんだろうけど。
面白いと思ったら高評価、ブックマークをよろしくお願いします。




