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星の降る街に  作者: 霧島
第8章
81/92

81 愛の駆け引き

buio 出発の朝。


目が覚めて、布団の中でゆっくり手足を動かしてみる。

薬の影響で、身体が動かしにくかったのが、なくなってきた。

もう大丈夫かな。


隣では、隼人がいつものように、私を抱きしめ眠っている。

寝顔がほんと綺麗・・・。


暫く寝顔を眺めて、おもむろに頬に手を伸ばしそっと撫でていると、急に手を掴まれそのまま唇が重なる。


「おはよ。いつ目を開けようかタイミングを考えてた」

寝ぼけ眼の隼人。


「おはよう。いつから起きてたの?」


「ん?ケイが俺のこと触り始めた頃」


そういいながら、私の上着の中に大きな隼人の手が入ってきて触り始める。


「俺・・・限界。ケイの身体が落ち着くまで我慢しようと思ったけど、ケイが触ってきたから、もう無理」


「ケイ・・・いい?」

寝ぼけ眼はどこへ行ってしまったのか。

隼人の妖艶な雰囲気の瞳をまっすぐ向けられたら嫌なんて言えない。


「ん・・・いいよ」


クスッと隼人が笑うと、

「病み上がりだから、できるだけ優しくするつもりだけどな」


唇を重ね、首筋に降りてきたと思ったら、チクッと痛みが数回。


「俺の」


「今日は出発する日だから。印付けとく」


多分櫻井さんたちへの牽制。

前回のこともあるし、大丈夫かな?


「誰にもケイは渡さない」


私の身体にたくさんの赤い花弁をつけていく。

いつもより、激しい隼人。


次々とくる刺激に、身体が痙攣する。


「あっん・・・はやとぉ、優しくしてくれるんじゃなかったの?」


「ふふっ、無理」

私の身体を知り尽くしてる隼人にはかなわない。


朝日が注ぐベットの上で出かける少し前まで責められ、準備をし櫻井さんたちと顔を会わせる頃、隼人に支えてもらわないと歩けないぐらい足腰がフラフラ。


「ごめん・・・久しぶりで堪能しすぎた」

という隼人に、


「もう知らないっ、先に行ってるから」

隼人を部屋に置いて櫻井さんの部屋に向う。



集合場所という事で、櫻井さんの部屋に行くと、櫻井さん、真さん、数人のSPさんが話をしている所だった。


相変わらず櫻井さんも真さんも恰好いいなぁと見惚れてると、


「おはよう、ケイ。体調はどうだ?」

櫻井さんが、私の顔を覗きながら聞いてくる。


「おはようございます。いろいろご心配かけて申し訳ありませんでした。多少のふらつきはありますが、ー身体もなんとか動くようになってきたので大丈夫だと思います」


そう答えた瞬間、櫻井さんの香りが私の身体を包む。


櫻井さんが、周りを気にせず私を抱きしめていた。


「ケイの意識がなくなったとき、どうしようもなく不安だった。良かったよ、元気になって」

櫻井さんの身体が少し震えているのを感じる。

心配してくれたのだろう。

櫻井さんの背中に手を伸ばし抱きしめる。


「櫻井さんや真さんたちのおかげです。処置して頂かなければ、今ここに私がいなかったですから。心から感謝してます」

あの時、処置に数分遅れていれば、私は、命が絶えていたと聞いている。


「いや、感謝されるよりも、巻き込んで辛い思いをさせてしまった俺たちの方が、ケイに謝らないといけないんだよ」


「・・・ケイ」

声に顔を上げると同時に、櫻井さんと唇が重なる。

部屋には、いつの間にか櫻井さんと私だけ。


「愛してる・・・」

重なる唇も、深くディープになっても何故か抵抗できない。

凄く凄く・・・気持ちがいい。

櫻井さんが上手云々あるかもしれないけれど、それ以上に、気持ちが私に注ぎ込まれている感覚になる。

私の奥に隠れているものが疼く・・・。


「こんなふうに思えるのは、ケイが初めてなんだ」

櫻井さんと見つめ合う。


「でも、私には・・・」


「わかってる」

櫻井さんが、私を抱きしめ


「俺は、諦めないから」


「・・・櫻井さん」


不意に首筋に残る赤い花弁を櫻井さんの指先でなぞられ、ドキッとする。


「俺は負け戦はしない」

そういいながら、隼人の付けた花弁の上に、櫻井さんのが重なった。


「・・・っ」


そして、櫻井さんがもう一度唇を重ね、フッと口角をあげ笑うと、


「もうすぐ隼人が来そうだな」

やっと、身体が離れる。


私は心臓がはちきれんばかりのドキドキで、顔が赤いだろうと思う。


「ケイ、この先船は別々になるが、俺たちがついてるから心配するな。何かあったら直ぐ連絡よこせ」


その言葉に頷くと、


「ケイのことは、ひと時も忘れることはないから。愛してる」

私の頬にキスをして、扉に向かう。


「さぁ、出発するよ」


「はい」

荷物を持ち歩き出すと、部屋の扉ごしにノックの音が聞こえた。


「隼人です」


櫻井さんが私の方に振り向き、にっこり微笑む。


私も微笑むと同時に扉が開いた。


「ケイ、大丈夫か?」

控えめな隼人に


「うん、何とか歩けてる」

足元は不安定だけど。


「良かった」

隼人が私の荷物をもち、櫻井さんに頭を下げる。


「すいません、病み上がりのケイを無理させてしまったので」


「隼人、なんてこというの」

私はもう俯くだけ。


一瞬、櫻井さんの纒うオーラが変わったのは気のせいじゃないのかも。


「無理させるなよ。もうすぐ出発する」

そう言いながら、櫻井さんは部屋をでていった。


そのあとを、隼人に抱えられながら私たちも居室を後にした。

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