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星の降る街に  作者: 霧島
第8章
75/92

75 戦闘開始

「ケーーーイっ!!」


隼人の絶叫する声を聞き付けた、櫻井さんと真さんが勢いよく扉を開けた。



「隼人、どうしたっ」



「ケイが・・・・・・この花に触ったら、一瞬で意識がなくなって」


ソファに、ぐったりと横たわるケイ。


真さんが、ケイの近くに寄り様子を診る。


「ご主人様、これは早く処置しないと、手遅れに・・・・・・」

小声で伝える、と


「まずいな」

厳しい表情で、横たわるケイを見た。



「隼人さん、ケイさんをベットに運んでおいてください」

真さんは、走って部屋を出ていった。



隼人はケイをそっと抱き上げ、ベットに寝かせた。



徐々に熱が上がってきているようで、呼吸も荒くなっている。


「ケイ・・・・・」


隼人は、ベットサイドで、ケイの手を握り、声を掛ける。


「なんでお前ばかり狙われないといけないんだよ」


悲痛な面持ちで、寝顔を見つめていると、真さんと数人のSPが、器具などを抱え、部屋に入ってきた。


「隼人さん、この毒は殺傷能力の強い猛毒ですので、今から解毒処置をします」



「えっ・・・ケイの命は?」



亡くなるのか?



そう考えたら、頭の中が真っ白になる。



「数日間、毒で辛いかもしれませんが、私たちがついていますので大丈夫、必ず良くなります」


真さんは、そういいながら、次々とケイの身体の周りに、注射針や点滴の管など、手際よくつなげて、薬を入れていく。



「隼人さんは、ケイさんの傍にいてあげて下さい」



「櫻井さんは?」

先程から見当たらなくなっているので、尋ねると、



「ご主人様は、今、戦闘に入る準備をされています」



「えっ ?」



「本国と連絡をとりながら、花の入手経路が決定次第、動き出すと思います」



「今回は、私も、血を流したくありませんでしたが、完全撤回ですね」



「手加減なしで、潰しに行きます」



そう言う、真さんの瞳は冷ややかに輝いている。




「・・・・・・・軍が動くんですか?」


嫌な予感がする。



「speranza軍の最高司令官は、ご主人様ですし」



「私は、speranza軍の参謀長。最高司令官を支える身ですので、その指示に従います」


えっ !! 真さん・・・・・・が、参謀長 !?



隼人は、呆気にとられてもう言葉にならない。



櫻井さんが、speranzaの皇位継承権第二位というのは、先日聞いて心底驚いたけれど。



speranza軍の最高司令官が櫻井さん、そして、真さんが参謀長って・・・・・・。



二人の、けた外れの強さに納得した。



それにしても・・・・・・・。



隼人の思いに気がついたのか、


「戦いになることも、今回のケイさんの件だけでなく、料理長のことや建物の外での騒動、その他、水面下でvulcanoの情報をずっと探ってきたことを含めて、の判断なのです」


真さんが、経緯を説明をしてくれる。



「vulcanoとは、過去に戦って、こちらが何歩も下がってやっての、休戦協定だったのに」



「奴ら、自ら破ってきた・・・・・・」



「それだけでなく、今回、絶対に手を出してはいけない方を、傷つけた」



真さんは、ケイが眠るベットに視線を送る。


「こうなればもう、ご主人様の怒りを止められる人はいませんし・・・私も、止めようとも思いません」



「ご主人様も、全て決まれば、一度こちらに来ることでしょう」



隼人は、ことが大きくなりすぎてしまって、もう何も言うことはなく、ケイのベットの傍の椅子に座った。



ケイの身体に解毒の薬が入っているが、簡単には良くはならない。



「隼人・・・・・行かないで」


熱でうなされながら隼人を呼ぶ。


「俺は何処にも行かない。お前の傍にいるから」


ケイの手をとり、しっかりと繋ぐ。



夢を見てるのか、荒い息の中、ケイがもう一人の名前を呼ぶ。


「櫻井さ・・ん」



「ケイ」


・・と、隼人の後ろで声が。


振り返ると、そこに勲章をつけ軍服を身につけた櫻井さんが立っていた。


これは・・・・・・一瞬目を見張る。


オーラが違う。


「真、ケイの今の状態は?」


横に立つ、真さんに声をかける。



「先程、解毒剤を投入し、効きはじめているところです。きっと、今夜が山でしょう。1日経てば落ち着いてくるかと思いますので」


「そうか」


そう言うと、ベットに近づき、ケイの額に浮かぶ大粒の汗を拭い、愛おしそうに頬を優しく撫でた。



暫くそうしてると、


「真、全て確定し、本国の了解も得た」


「はい。では・・・・・・」


「準備が整い次第」


「畏まりました」



「隼人」


「はい」


隼人は、顔を上げ立ち上がる。


「今までの経過は真から聞いたか?」


「はい」


頷くと、


「ならいい。今回、花を手配したのも、vulcanoの奴らだ」



「もうこれ以上、待つことはない」



「vulcanoを・・・・・・潰しに行く」



隼人の身体のなかの血液がすぅっと引いていくのがわかる。



「隼人はケイの傍にいてやってくれ」


そう櫻井さんは言うと、


「真、行くぞ」


真さんと共に、部屋を出ていった。




今、部屋の中に聞こえるのは、ケイのに周り置いてある医療器具の、管理する電子音だけ。


ケイも薬が徐々に効いてきているのか、呼吸も落ち着き、眠っている。



「ケイが眠っている間に、信じられないことが起こってるんだぞ」


隼人はため息をつき、先程の櫻井さんや真さんの話を思いだしながら、ケイに話しかける。


地球からでてくる際、自分も追われることを含めて、こんな騒動になるなんて、夢にも思わなかった。



櫻井さんと真さんのあの様子だと、本当にvulcano国を潰してきそうだよな。


もし、潰さないにしろ、同等の苦しみを与えるんだろう。


自国を守るために・・・・・・・。


「この旅は、俺たちにとってどんな意味を持ってるんだろうな」


繋ぐケイの、左手の薬指に光る指輪を撫でた・・・・・・・。







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