表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星の降る街に  作者: 霧島
第7章
69/92

69 vulcano(ヴォルカーノ)の狙い

「やっかいな奴らが動き始めたな・・」


「そうですね。先程buioブイオに向かう尚人様からも連絡がありました」


「木理谷ではなく?あいつから直接は珍しいな。それだけ状況が逼迫してるか」


「はい。車内での殺人事件も含めてですが、今は調査中だとのことです」


「そういえば」


「ん?なんだ」


「尚人様が、隼人さんには自分のことは、すべて話してあり、その上で今回の戦力に正式に加えようと思っている」


「隼人さんからの希望もありますが、尚人様は、隼人さんの実戦の素質を、高くかっていますので、木理谷と共に、戦うつもりでいる」

と、おっしゃっていました。


「尚人に認められる位なら、隼人も見込みがあるんだろう・・、ここに来て、いい人材が近くに居てよかったな」


「まぁ、ケイのことがあるから複雑な所だが・・」


「そうですね、ケイさんも二人の板挟み状態ですし。尚人様があそこまで拘るのは珍しいので、この先どうなるのか。


「実際問題、隼人も尚人たちと動いた方が、守れるし、とりあえず、今は水面下に置いておくんだな」


vulcano(ヴォルカーノ)国の狙いは、間違いなく、ケイが持っている鍵。だから、何をおいても、鍵とケイは守らなくちゃいけない」


「心して戦えと」


「そして、無事にsperanzaに帰って来い、と、尚人に伝えてくれ」


「かしこまりました」


「尚人様もおっしゃっていました、必ずsperanzaに帰る。随時情報は送るから国の方は頼むと」


「わかった。軍のほうの手筈は?」


「尚人様から直接指示が入っているようです」


「それなら現時点では大丈夫だな。こちらにも随時報告するように」


「はい、では失礼します」



部屋に一人になり、煙草の火をつける。


「尚人、絶対死ぬなよ・・・・」


煙を大きく吐き、呟いた。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「何だか大変なことになってきたね、隼人」


あと数時間で、buioに着く予定。

その直前に殺人事件があり、先程の打ち合わせでは、vulcanoという新しい国が出てきて、どうやら今回の殺人事件に絡んでいて、尚且つ、私が持っている鍵も狙っている、だろうと。


tenerezzaは・・?どうなるんだろうか。


「ああ、とんでもないよな。敵が増えるって、どういうことだよ、全く」


投げやりに答える隼人だけれど、これからくる敵が生半可な相手じゃないので、櫻井さんと真さんと共に、行動をするようになったみたい。


隼人も、地球から出てきて、招かざる敵と対応するようになって、櫻井さんは絶賛するし、その結果今回からsperanzaに行くまでサポートにはいるらしいけど、それだけでも隼人は凄いなと思う。


デスクの方に、視線を移すと櫻井さんと真さんは、ひっきりなしにどこかと連絡を取り合っている。


いつもとは違って、厳しい表情の櫻井さん、ふとこちらを見た櫻井さんと視線があうと、厳しい表情が崩れ、ニッコリ微笑む。

まるで、大丈夫だよ・・と言っているように。


私も、笑顔で答えると、櫻井さんは頷き、仕事を再開した。



「あと1時間でbuioに到着いたします」

車掌ジョニーさんの声で放送が入る。


「いよいよ・・だな」

櫻井さんが、顔を上げニヤリ・・と意味深に笑うと、


「ええ、久しぶりに血が騒ぎます」

という真さんも、何やら冷たいオーラ全開で櫻井さんの横に立っている。


「隼人、行くぞ」

櫻井さんが、隼人へ声をかける。


「はい、準備は出来ています」

先程のふて腐れはどこへやら、いつもの柔らかい表情が何処かに行ってるのは、気のせいだろうか。


「ケイは、何も心配しないでついておいで」

立ち上がり、近くにきた櫻井さんが、ボーッとしている私の頭を撫でる。


「相手がどうでてこようと、俺は負ける戦いはしないから」

櫻井さんの瞳は確信している。


「足手まといにならないようにします」

これは、私の本心・・。規模が大きくなってきて、私にはどうしようもないから。


わかっているのは、今、私がvulcano側へ捕まれば、間違いなく・・・軍が動く戦いになる、ということ。


私が、鍵を今さら危ないからと櫻井さんたちに戻しても、初めにあった話のように、私と隼人が揃ってこそ使える鍵なので、人質になったら同じこと・・。


口に出しては言わないけど、やっぱり先のことを考えたら、怖くて仕方がない。


「ケイ」

ふわっと温かい体温が私を包み抱きしめる。


「隼人・・」


「悪い方に考えるな。誰が近くにいるんだよ」


「ん・・でもすごく不安で怖いの」


「わかってる。お前の顔見ればわかる」


「わかりやすいものね・・私」

苦笑いをして、隼人を見つめると、


「俺の近くから離れるなよ」

そういうと、私の頬にキスをした。


もうすぐbuioへ着く。


外を見ると、暗闇の中で人工的な光を放つ点が見えてきた。


この星を抜けないと先がないと思ったら、身体に力が入るのがわかる。


しっかり、地に足をつけて頑張らないと。

今度こそ、私も笑顔で皆の顔を見渡す。


「大丈夫だ」

櫻井さんの声に、頷いた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ