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星の降る街に  作者: 霧島
第6章
56/92

56 罠?

「なるほどね…。」


賑わっているロビーで、何気なく先程ケイの元カレ、平田飛鳥の動きを探る…。


支配人に何気なく彼の経歴などを尋ね、全体像が見えてきた。



「それにしても、元カレって聞いた瞬間の、旦那様と隼人さんの顔、厳しかったなぁ…。」

思い出しただけで、自分の回りの空気が冷たく凍りつきそうになる。


「でも…、さすが旦那様。」

真は、感心する。


「これは、知らなかったら旦那様が言うように、面倒なことになっていたのかも。」


独り呟くとその場を離れた。


………………………………………………………………………………


櫻井さんとの話を終え、隼人と部屋に戻る。

ソファーに座り、電話で話をしている隼人の横に、そっと腰掛ける。

いつの間にか、私の腰には隼人の腕が回ってきていて、引き寄せられいた。


外を眺めながら、ふと飛鳥のことを思う。


飛鳥は、何故地球を離れたんだろう。


地球から遠い星の、HOTELで働く理由は…。


私と付き合っているころは、別の職種で働いていたけど、別れた後、飛鳥の周りで何があったの?


先日desertoで隼人の元彼女に逢った際、櫻井さんは知り合いを接触させる場合もある…と言っていたことを思い出した。


「まさか…ね。」


「何が、まさかなの?」


「わっ!!」

急に耳元で隼人の声がして、驚いた。


「難しい顔して。」

隼人の人差し指が、私の眉間の皺を伸ばす。


「何考えてた?」

覗き込むようにしてきた、隼人の真剣な瞳。


「飛鳥が何故今ここにいるんだろうって考えてたの。」

言った瞬間、腰にまわっている腕に力が入る。


「ただ、好き嫌いの感情は、別としてね。」


「ん?」

首を傾げる隼人と目があう。


「desertoで隼人の元彼女に逢ったでしょ?」


「うん。」


「その時に、櫻井さんが言っていた言葉を思い出したの…。」


「何を?」


「知り合いを接触させる場合もあるって。」


ここまで話して、隼人も納得した様子で、


「そういえばそんな話し、してたな…。」

そういいながら、私を更に引き寄せ抱きしめた。


「確かに有り得る話。speranzaまで、あと少しだからな。すべて疑ってかかった方がいいかもしれない。」


「今回も、タイミング良すぎるし。」


「でも…。」


隼人の指が私の顎へかかる。


「それはおいといても、俺以外の男のことはケイには考えて欲しくない。」

そう言うと同時に、隼人の熱い体温が私の唇に重なった。


隼人のヤキモチ…ね。


やっぱり私は、隼人が好きだわ…。


もっと体温を感じたい…そう思って、手を伸ばし、隼人に抱き着くと、私を抱きしめている腕も強くなる。


飛鳥にはどう言われようと、何も迷うことはない。


ただ、私が思っていることが事実なら…。


櫻井さんたちも間違いなく動くはず。


今もたぶん、同じこと思っているのかも。


私の単純な頭で気がつくんだもの櫻井さんが、気がつかないわけないわね。。




          

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