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星の降る街に  作者: 霧島
第6章
54/92

54 lago/昔の男?

真さんが合流し、話を始める。


「あと1時間ほどで、lagoに到着します。」


「おそらく、この時間で相手が手をだしてくるとはないかと思われますが、注意は必要です。」


「そしてlagoから、予定出発時刻は、地球時間の明後日21時。」


「超短期決戦だな。勝負にでてくるつもりなのか。」

…と櫻井さん愚痴る。


「そうですね。entrataは臨時停泊でしたので、時間調整のため、短くなったか、もしくは。」


「もしくは?」

私もたまらなくなって、思わず口を挟む。


真さんが、私を優しくみつめ答えてくれる。

「短期決戦の方が奴らには都合がいいか。」


「えっ。」

驚きで、私の肩がピクッと震える。


「そう考えたほうが自然ですね。」

隼人もそう言いながら、私の震えた肩を抱き寄せる。


「列車運行も操作されてるみたいだしな。」

櫻井さんが、タバコの煙りを溜息とともに吐き出す。


私の目の前に座っている櫻井さん、話が始まったばかりなのに、何本目だろう。かなりのヘビースモーカーだ。あの抱きしめられた時に感じたのは、タバコの香りだったのかしらなんて思いながら、櫻井さんをぼんやり見つめていると、私の肩を抱く力が心なしか強くなる。

隣の隼人を見ると、眉間に皺をよせ、厳しい表情をしている。


まずい…。


「一緒に乗ってきた奴らも一応マークしていますが、まずは列車が着いて、宿泊のホテルまでの道が、第一段階です。」


「前回、駅で狙われた経緯もありますから。」


その後、私以外の3人で、細かい打ち合わせをしている中、3人の話を聞きながらも、今回lagoの街も散策できそうもないから残念だなぁ…と考えている私。

私のために、というか、鍵の為に…どれだけの人が動いているんだろう。地球を出てくる時には思いもしなかったことが、次から次へと起こる。

地球をでるという、私の決断は、間違っていたんだろうか…。


無意識に溜息をついていたみたいで、


私の頬にあたる体温で、現実に戻った。


「ケイ、どうした?」


隼人が、頬に軽くキスをしてきた。


「また、良くないこと考えてただろ?」


「そんなことないわ。」

「…顔にでてる。」


えっ、そんなに私の顔、読みやすい??


「俺が傍にいる。一人で悩むな。

と言いながら、私を抱きしめてくれる。

「うん。」


そう言っている間に、車掌のジョニーさんのまもなく到着、という放送が入ると一斉に、皆の顔つきが変わる。


窓の外を見ると、lagoが見えてきた。

lago(湖)という名の通り、珍しく水を蓄えた大きな湖が見える。


そして列車は、静かにホームに到着した。


………………………………………………………………………………


「見えてきたな。」


「あと5分程で到着いたします。」


「そうか。」

そう言いながら、宇宙船が向かう先に見える星を見つめる。


「もうすぐだな。必ず連れて帰る。」

一人呟く。


そして、

「予定通りに。頼んだぞ」



「承知いたしました。」

………………………………………………………………………………


ホームに立つ。

entrataも大きな駅だったけど、lagoはそれ以上だ。


気のせいか、空気がなんだか地球に近い気がする…。多分さっきみた湖のせい?


「ねぇ隼人、空気が地球っぽく感じない?」

私の右手をしっかり繋いでいる隼人に話かける。


「そうか?」

隼人は私と視線を合わせないまま答える。

多分、今周りにピリピリと気持ちが張り巡らされてるからだろう。

私は、黙って隼人と繋ぐ手を握りかえした。


右側には隼人、左側には櫻井さん、私は挟まれるようにして、駅の構内を歩く。

すれ違う女性の振り返ることの多いこと多いこと…。


(何処に行っても、二人とも目立つからなぁ。)


私は、どうも気が引けるなぁ。絶対に不釣り合いだもの…。そんな思いを引きずりながら、俯き加減で歩いていると。


「ケイ。」

左側にいる櫻井さんが私に声をかける。


「はい。」


櫻井さんがにっこり微笑んだ後、私の左手が温かくなる。

私の左手を握ってきたから。


「この先、特に気をつけなきゃいけない場所だからな。」


二人に繋がれた私に、厳しい視線がくぎづけになったのは気のせいじゃないな…。


相手が、敬遠してるのか、駅から車でホテルに着くまで何も起きなかった。


よかった何も起こらなくて…。

entrataでは銃撃戦になったから。内心ドキドキしていた。


無事車を降り、ホテルにチェックインしようとしたら、


「ケイじゃないか…。」

振り返ると、ホテルマンの格好をした男性が一人こちらを向いて、びっくりしていた。


私も、あまりの衝撃に動けなくなった。


「…飛鳥(あすか)、何故貴方がここにいるの?」


「ケイ、逢いたかった。」


私は、どうしたらいいのかわからなくなってしまった。


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