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星の降る街に  作者: 霧島
第5章
51/92

51 目覚め

気が付くと、見慣れた天井と話し声。


とりあえずゆっくり起き上がってみると、5人の男性が、話をしている。


すべて知っている顔。でも何故ここにいるの?


「隼人?」


「ケイ、目が覚めたんだね。」

隼人が傍にきて、私を抱きしめる。


「あれから、気を失っていたんだよ。」


駅での出来事を思い出す…。


「はやとっ!」

急に身体が、がたがたと震え始めた。


「大丈夫だ。みんなもいるから。」

隼人の香りと温もりに包まれる…。


「列車…、出発したの?」


「ああ、何事もなかったように、定刻通りにね。」


「櫻井さん…??」

列車が出発して、絶対いてはいけない人。


そう、ここは私達が旅してきている列車のコンパートメントの部屋。


「ケイ、大丈夫かい?」

心配そうな顔で、傍らにきた。


「櫻井さん、列車乗っていて大丈夫なんですか?」

飛行船は?

どうしたんだろう。

列車の部屋はとれたの?


クスッと笑いながら、

「ケイ、心配する所が違うし。船もちゃんとついて来てるから安心して。」


「それより…。」


櫻井さんの強い眼差しから、目が話せなくなる。


「ケイがあんな目にあった後で、俺が離れられると思う?」


ドキッ…。

一瞬身体の奥が熱くなる。


「離れられるわけない…無理な話だよ。」



「ケイさん、落ち着きましたか?」

真さんも、傍らに来る。


「はい。すいません心配かけて。」


なんだかみんなに心配かけてしまって、申し訳ない…。


「ケイは何も謝るようなことはしてないよ。」

隼人の抱きしめる力が強くなる。


「そうだ。悪いのは狙ってくる奴らだからな。」

タバコをふかしながら櫻井さん。


「奴らの組織を一掃させるために手はうったから。誰一人も生かす訳にはいかない。」

顔色を変えず…。


「あと、隼人の親父さん関連の主犯格の奴らも…だな。」


「親父には伝えてあります。」

隼人も、当然のように答える。


「手を出した相手が悪かったと、諦めてもらおう。」


「後で報告がくるだろうが。」


「もちろん、同情の余地はなしです。」

真さんもあっさりと。


櫻井さん、やっぱり凄すぎる…。


ずっと思っていたことを聞いてみる。


「櫻井さん、今回のこと『国』の方は許可でてるんですか?」


もう、聞いてもいいか。

櫻井さんが、speranzaの上層部にいる人じゃないかと。


実際、今回の事件はsperanzaの国の関係に直接攻撃した訳でなく、『鍵』を持っている私が、隼人関連事件に巻き込まれてるわけだし。


speranzaの関係者、櫻井さんたちが関わると、ややこしくなるのでは?と思っていた。


「昨日の事件の時点で、もう許可下りてるよ。」

ドキッとするような笑顔の櫻井さん。


「すでにケイを狙ってる時点で、俺らを敵にしてるようなものだからな。」


「まぁ、そうじゃなきゃ、俺はここにはいられない…だろ?」

櫻井さんの手が、優しく私の髪を撫でる。


「ケイも俺のことは、薄々分かってきてるみたいだね。」


「でも今は、言うわけにいかないけど、いずれにしろわかる時がくるから。」


私は、黙って頷く。

「櫻井さんがどんな立場であろうと私は構わないです。尊敬してるのは、かわらないですし。」


「ありがとう。」

櫻井さんもにっこり微笑む。


「さてと、この先lagoまで何もない…とは言い切れないよな。」


「列車乗るときも、怪しい雰囲気の男が数人いましたからね。」


隼人と櫻井さんが話をしている。


「tenerezzaの関係者か…。要注意だな。」


「隼人、あいつら本気でケイを連れていくつもりだから。」


「ええ、そうみたいですね。でも鍵やケイのこと、どうやって情報入ったんでしょうね。」


「それがわからないよな。」


「地球にいるときは、そんな情報ひとつもなかったし。」


「止まる駅も少なくなってきたから、lagoあたりでアプローチしてくるかもな。」


私と隼人は同時にため息をつく。


一難去ってまた一難…ね。

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