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星の降る街に  作者: 霧島
第4章
26/92

26 次の星へ

足早にalbaの街をかけ抜け、無事に駅まで戻ってこれた。


周りを見渡して、ついてきてくれたSP達に、手を振るわけにはいかないので、お礼の会釈をして改札口を通り抜ける。


後で、櫻井さんにお礼を言っておいてもらおう・・。



ホームで、列車の搭乗入り口に立つ車掌のジョニーさんを見つけ、ほっとする。


「お帰りなさいませ。ご無事でなによりです。」

笑顔で迎えてくれる、ジョニーさんのこの言葉が、旅が100%安全ではないことを表している。


「何ともなければ1ヶ月の旅・・。」

と言っていた、櫻井さんの言葉をふと思い出す。


「ありがとうございます。ただいま。戻りました。」

挨拶をして、客室に入り、二人でソファへ座り込む。


「なぜ、ここまで私たちが追われ大変な思いをしないといけないのかしら。何も悪いことしていないのに。」

大きなため息を付く・・。


「ケイ、お疲れさま。」

隼人が私を引き寄せ、優しく唇を重ねる・・。


「隼人こそ、お疲れさま。ありがとう、守ってくれて。疲れたでしょ?」


「俺は大丈夫。それにしても、とりあえず無事ここまで帰ってこられてよかったよ。」

微笑むと私を抱きしめる。


「この先、気合入れて頑張らないと・・な。何処のやつか知らないが、最悪、鍵は取られても、俺の姫を取られるのは勘弁してもらいたいからね。」


抱きしめながら、私の頭を撫でる隼人。


誰よりも、愛する彼の胸の中が一番ホッとする。


腕を伸ばして、隼人にぎゅっと抱きつく。


「私もがんばるから・・。隼人のそばから絶対に離れない。」

しばらく二人無言で抱き合う・・。


肌から伝わるお互いの心臓の音を感じる。

気持ちが落ち着いてくると、何としても、『speranza[スペランツァ]』に着いてみせるという強い気持ちが湧いてくる。

負けるわけにはいかない。


ふと、外が気になる。


「この列車に乗るSPさん達は今、何処にいるのかな?」


「さっきは、まだ外にいたな…そういえば。」


「いた?」


「いたよ。見えにくい所にいたから、ケイじゃわからなかったかもしれないな。」

私の頭を撫でながら答える隼人。


「わからなかった…。隼人良くわかったね、すごい。」


「そんなことないよ。ケイよりは、背が高いからな、その分見えるだけ。」


「背、ねぇ・・・・。きっと隼人はそれだけじゃないよ、きっと。」



「後で、櫻井さんと打ち合わせしないとな~。これからのことでさ。」

大あくびしている、隼人は、先のことは耳に入っていないなきっと・・・。



部屋で簡単な夕食を済ませて、私をいつものように抱き枕にしながら、隼人は早い時間に眠り始めてしまった。

大丈夫と言いながら、疲れていたのね。当たり前か・・。

隼人がいつも撫でてくれるように、今度は私が隼人の頭を優しくなでる。


私は、目が冴えてしまって、眠れないのでそのままで、窓に見える景色を眺める。

ホーム側はとても明るいのだけれど、反対側は少し遠くをみると、Albaはあまり大きな星ではないようで、明るい街の光の向こうに、暗い色が見える。


忙しい街での滞在だったな・・・と思い始めた頃、ホームから出発前の音楽が聞こえてきた。


「間もなく、出発いたします。次の停車は『deserto(デセルト)』です。」

ホームでアナウンスが入る。


次の星に向かうには、地球時間で2日ほど走るらしい。

車掌のジョニーさんが、さっき切符を確認に来たとき、言っていたっけ。


出発のベルが鳴ると、静かに、列車は動き始めた。


外に動く景色を見ながら、思う。


Albaにいた3人組はどうなったのだろうか・・。


私を助けてくれた彼・・近いうちに逢うような気がするのはなぜ・・・。


思いを馳せているうちに、いつの間にか隼人の腕の中で眠りについた。




「やっぱりいかないとまずいな・・これは。」

データを見ながら、つぶやく櫻井・・。


「たぶん、今alba出たばっかりか。滞在時間考えたら、迷ってられないわ。早急に手配しないと。」



二人の周りが、さらに騒がしくなってくる気配・・。


二人を乗せた列車は、次の停車する星『deserto(デセルト)』に向かう。


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