24 狙われているのは・・。
穏やかな昼下がり。
だが、一方で緊迫している男女一組が、お店のすみの方で語り合っている。
突然、隼人の携帯電話が鳴る。
櫻井さんからだ。
「隼人君?櫻井です。」
「隼人です。どうですか?わかりましたか?」
「わかった。確認できたよ。」
「思ったとおりだった。」
「思ったとおり・・?ですか。」
「そう、男が3人居るって隼人君言っただろ?」
「ケイさん襲ったやつも含めてSPに確認させたんだよ。」
「はい。」
「そうしたら・・・・3人とも・・仲間だったわ。」
「はっ?仲間??」
「そう、昨夜お店でケイさん襲った2人組と、ケイさんにぶつかった1人とは仲間。」
「SPが確認したから間違いない。」
「・・・・・・・・・・・」
隼人は言葉をなくしていた。
「隼人君?大丈夫かい?」
「あっ、はい。」
「メールでも書いたとおり、今もまだ、彼らの動いている目的がわからない。」
「多分、ケイさんを狙っているから、鍵だと思うが。」
「違う方向から考えると、実は隼人君狙い・・というのも、考えられるんだよな。今そっちの方でも、同時に探っているところだけど。」
「まさか・・・。」
「ありえる話。でも今のところ、なんとも言えないけどね。」
「ケイさんは、もちろん僕たちも全力で守らないといけないけれど、隼人君もくれぐれも気を付けて。」
「とりあえず、SPが近くにいるはずだから、彼らの誘導で、ホテルに向かうといい。もうチェックインできるように手配してあるから。」
「ケイさんをよろしくね。」
「わかりました。」
櫻井さんとの電話をきって、厳しい顔をしている隼人。
「事情がわかったの?」
言葉なく、私を強く抱きしめる。
「隼人?」
「ケイ、3人とも仲間だったらしい。」
「はっ?仲間?」
さっきの隼人と同じ反応をする。
「SPが確認したって。昨夜の2人と、ケイにぶつかった奴が仲間。」
「信じられない・・・・・。」
ふと、思い出す。
「ぶつかった奴、私たちと同じ列車に乗ってなかった?」
「ケイが見間違えでなければそうかもしれない。」
「・・・・・・・・」
言葉をなくすしかない私。
「まだ、彼らが何を目的に、ケイを狙ったのかつかめてないし。」
「とりあえず、今夜泊まるホテルに移動する。」
「うん。」
「SPが近くにいるから、合図で動く。まだあいつら近くにいるはずだから。」
数十分後、SPに守られながら、私たちは、近くのホテルにチェックインした。
「参ったなぁ・・・・・。」
ベッドに倒れ込んだ隼人。
「初めて降りた星からこんなんじゃ、この先もっと行動範囲が窮屈になるな。」
倒れ込んだ隼人の隣に座る。
「きっと、櫻井さんたちも、想定外だったんだろうね。自分たちが追っている以外の人たちが、溢れるように、次から次へとでてきているんだから。びっくりでしょう。」
「でも、ここで弱気になるわけいかないし、負ける訳にいかない。前に進まないと・・。」
「そうだよな。ここで捕まるわけにいかないし、終着駅まで行くんだからな。」
「ちょっと、スリリングな婚前旅行ではあるな。」
といいながら、私を抱き寄せる。
「ケイ、俺、今回一緒に来て本当によかったよ。判断は間違ってなかった。」
「地球で、待っていてこの状態聞いていたら、もう仕事どころじゃなくて、宇宙船でもなんでも使って、追ってきたところだったよ。」
「そう?」
「当たり前だろ?自分の大切な人が危険な目にあってるんだから。」
「王子様が姫を助けに来るのが当然。」
抱き寄せている腕の力がさらに強くなる。
「これからまだまだ大変な旅になると思う。」
「でも、俺はケイを守るし離さない・・。」
「ちゃんとついておいで・・ケイ。」
頷く私を、優しい微笑みで見つめ、ぎゅっと抱きしめる。
私も、隼人の思いを受けて、しっかりと抱き返す・・・。
「ちゃんと着いていくから。離さないで・・・。」
隼人のジャケットのポケットの中で携帯電話がなる・・・。
「メール。櫻井さんからだ。」
不安になってばかりでも仕方がない。
明日には、次の星に向かうためにalbaを離れる。
胸に下げた鍵を握りしめる。
終着駅、speranza[スペランツァ] に必ずたどり着いてみせる。
愛する王子様と共に・・・。




