イジメのその後
結果から言うと、彼は学院を去っていった。そしてあの馬鹿4人組はいまものうのうと魔法科に居る。
まあ、順当な結果かな。僕の紙を信じたのなら、優しい彼には使えなかっただろう。信じなかったのなら、そもそも使わない。
あ~あ、彼が奴らを殺してくれてればな~。僕が今、こんな状況にならずに済んだのに。
あ、僕、あの馬鹿4人組に取り囲まれてます。彼が居なくなった後は僕が標的になっちゃいました。とりあえず、地面に伏せて丸まってやり過ごし中です。
しばらく暴行を受け続けていると、どうやら疲れたらしく悪態をつきながら彼らは去っていった。まったく、世間のルールを気軽に破るクズどもめ。
痛む体をなんとかだましだまし使いながら、ようやく今日の冒険者としてのお仕事終了。さっさと寮に戻ってきました。
途中で買ってきたお夕飯を食べつつ、馬鹿4人組を盗聴します。魔法科はこっちと違って手厚い寮母が居ることでも有名。要するに、夜の外出は寮母によって絶対に阻止される。大切な魔法使いのタマゴ達に、夜更かし夜遊びなんぞさせられません!
それって、つまりは夜は絶対に外に居ないっていう証明なんだよね。そういう律儀なところは、親である貴族たちに安心感を、子供達には息苦しさを与える。そして僕には、絶対のアリバイを与えてくれる。
寮母が各部屋を回って点呼を取り終えた。警備員が寮の周りを固めている。そう、このタイミングだ!
僕は紙に4つのバッテンを書き込んだ。はい、抹殺完了!
部屋に居た4人、それぞれの首が折れる。死亡が確認されると、死体が僕の秘密基地に転送され、あとは水分を抜いて粉々に砕かれ、最後には山野にばらまかれる。一連の処理が完了したのを、ペンダントで確認した。
ペンダントは本当にすごい。機能を組み合わせて、こういう自動処理が可能なのだ。お祖父様、本当にありがとう。
翌日、学院は何事もないように運営されていた。だが、どこからかヒソヒソと噂話の声が聞こえてくる。
あの馬鹿4人は魔法科でもトップクラスの困ったやつらだったそうだ。それが一斉にいなくなった。学院としては頭が痛いと同時に、面倒な生徒が居なくなってくれてせいせいした、という教師もいたようだ。
数週間ほど学院はざわめいていた。だが、寮の管理体制に問題はなかったし、まして盗まれたもの等もなかった。もともと素行の悪い奴らだったこともあって、調査は打ち切られたようだった。
ようやく、静かな学院が戻ってきた。うん、良いことをした後は気分がいいね。




