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鳥待月

面白くないです。状況説明的


 私の朝は、たぶん鶏よりも早い。

 この世界に鶏がいないから何とも言えないんだけど、まだ空に星が光っていて、屋敷中が寝静まっているころ。執事補佐っていう仕事のせいじゃない。むしろ夜遅くまで(侯爵が寝たあと)起きてなくちゃいけないから、正直もっと寝たい。

 でも、困るんだよね、お風呂が。一緒に入るなんて論外だし(さすがに裸になったら女だってわかっちゃうし、そこで男の中には混じれないよ)、入らないって選択肢もない。みんな自由に入っているから、みんなと一緒じゃなくてもばれないけど、夜遅くは執事(上司のおじいちゃん)が入るから、やっぱり入れない。


 お風呂に入ってさっぱりするころ、執事が起き始めて、次に厨房の人たちが起きて、屋敷の朝は始まる。

 仕事バカな侯爵のせいで、街の人たちよりもうんと早い。屋敷は王宮の比較的そばにある。だからあたりに街が広がっているんだけど、侯爵が朝ごはんの後、書斎で仕事(家に持って帰ってきたやつ)を始めるくらいにやっと、街は喧騒に包まれる。


 屋敷のみんなの総意。


 侯爵様、貴族らしくあれ。


 正直、もっときらびやかだと思っている人が多いだろうけど、全然。この侯爵様は齢28にして妻なし、子なし、婚約者なし、両親は隠居の一人暮らしを満喫中である。

「パーティーは盛った男女のあつまり」

そう公言してやまず、王族主催のパーティーも、さっさとあいさつ回りして帰ってくる(従者のライ談)

 元婚約者は侯爵のお眼鏡にかなわなかったらしい、侯爵になるとともに婚約破棄。一時男色疑惑が持ち上がるも、鼻で一笑。時代は血統主義ではないとでも思っているんだろうか、男の影も女の影もなし(料理長のパルム談)


 

 そんな侯爵家におっこちてきた私は、朝ベットから降りたつもりで下に床がなかったという、若干トラウマになりそうなトリップを経てここに来た。

 落ちた場所は厩舎。

 キリス○も聖徳○子もいないこの世界。厩舎の飼い葉におっこちて、体のいたるところをお馬さんたちに舐められるという、レアな体験をした(しばらく匂いが取れなくてさ、侯爵に部屋に軟禁されました)

 そんな私を何を考えたかやとった侯爵は、ここでまた男色疑惑が浮上。私のせいではないのに白い目で見られ続け。

 最近やっと虫を見る目に格上げ!


 私が男に見られたわけなんだけど、こっちは男の髪が長いの。

 私は腰までのストレートで黒髪。基本のばしたままで、時々軽くシュシュで結わえていた。

 こっちの女も髪は長いけど、未婚も既婚も結い上げて、うなじにおくれ毛があるだけ。垂らすなんてもってのほからしい。


 でもさ、結わえる前だとでも考えてくれればいいのに。お馬さんたちに舐められてたんだからさ、結んでたのがほどけたとか…。


 

 あと切実なのが、胸かな――――――。身長は変わらないのに、少なくとも(ちっちゃい女の子でも)Cはある。大人(侍女頭、3○歳くらい)になるとFとかかな。男の夢が詰まってるんです、そこにはきっと。私なんてちっちゃい子にすらかなわない。



 なんかうらやましいというか、もげてしまえというか…


 きれいな人いたらじっと見ちゃうでしょう?

 いいなとか、いろんな雑念込みで


 その視線込みで、私は男に決定されたわけです

 

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