表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の猫はバレてません!〜猫又であることを隠して、ご主人さまと子育てしますニャ!〜  作者: 陰陽@4作品商業化(コミカライズ・書籍・有料連載)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/19

第2話 ご主人さまを助けるニャ!

 あちしは納屋の屋根の上で、しっぽをフリフリ揺らしながら考える。

 どうすればご主人さまの暗殺を阻止できるかについて、ニャ。


 この姿では無理があるニャ。

 やっぱり人間として潜入するしかないと思う。

 ……でも、どうすれば疑われずにご主人さまのそばにいれるのか。


 !──そうニャ!

 昔、人間の姿でご主人さまのところに遊びに行った時ニャ。

 あちしが誰か聞かれて、あちしは思わずご主人さまの妹を名乗った。


「お父さまが、外で作った子どもってこと?」

 ご主人さまはそうあちしに尋ねた。そうだと答えると納得してくれたのニャ。


 その時のことを覚えていれば、ご主人さまの妹を名乗れば、家に潜り込めるのニャ!

 何より人間の姿なら、ご主人さまの子育ても手伝える。


 ご主人さまは今、一人でランディスという男の子と、リリアナという女の子を育てている。

 あいつらが殺そうと言っていた子どもたちは、きっとその子たちのことニャ。



 あちしはさっそく人間の姿に化けた。

 銀髪にご主人さまと同じ、青い目の人間の女の子の姿。

 あれからご主人さまも大人になっているから、それに合わせて年齢も大きくしたニャ。


 水たまりに自分を映して、耳としっぽが出ていないことを確認すると、ご主人さまを探して敷地内を走り回った。


 庭でランディスが一人でボール遊びをしていた。リリアナの姿は見えない。きっと家の中にいるんだろう。


 ご主人さまは……あそこだ。窓辺に立っているご主人さまの姿が見えた。目元が腫れてて、肩が落ちてる。

 奥さんと妹に続いて、父親まで亡くしたのだから無理もない。



 リリアナを片手で抱っこしながら、もう片方の手で書類みたいなものを見ながら、時々大きなため息をついている。


 

 木の影から様子を伺いつつ、どうやって近付こうかと思っていると、ランディスが掴み損ねたボールが足元に転がって来た。ランディスがボールを追いかけて、こちらに走って来る。


「はい、どうぞ。」

 それを拾って笑顔で手渡すと、「誰?」と不思議そうな表情を浮かべている。


 ここはご主人さまの家の敷地内だから、ご主人さまに関係のない人がいることはない。


「あち……私はお父さんの妹だよ。」

「──妹?」

 興味津々そうに、そして嬉しそうに頬を紅潮させるランディス。


「どうした?ランディス。」

 ご主人さまが、木の影を見上げたまま戻って来ないランディスに、いぶかしげな様子で声をかける。


「お父さま!お父さまの妹が遊びに来てくれました!」

「わっ!ちょっ!」

 そう言って、思いの他強い力であちしのことを引っ張って歩き出す。


 本来子どもに力負けなんてしないけど、人間の姿が久しぶり過ぎて、力の入れ方がよくわからなくて、よろけつつ、引っ張られるがままにご主人さまの前に姿を現してしまった。


 こんな風に突然出会う予定じゃなかったのに。えーい、出たとこ勝負ニャ!

「君は……。」

 ご主人さまがあちしを見て目を丸くする。


「久しぶり!ハルト!」

 あちしはニッコリと微笑んだ。あちしを見たご主人さまの目に涙が浮かぶ。

「あちらにいらっしゃるのはどなたかな?」


 そこにさっきの納屋で聞こえた声がする。臭いも同じだから間違いない。確かヴィルなんとかという名前の筈ニャ。隣に連れてる髪の短い黒髪の派手な女を連れてる。


「ヴィルヘルムさん……。また突然いらしたのですか?先ぶれを下さいとあれ程お伝えしたかと思いますが。」

 ご主人さまが男の名を呼んだ。


「妻の実家に義父が亡くなったお悔やみを言いに来たのに、ずいぶんじゃないか。いくら従者がいるとは言え、妻も亡くして子育ても大変だろう?だから手伝いに来てやったってのにな。」


「それはありがとうございます……。」

 ご主人さまはなんだかとっても嫌そう。たぶんあいつのことが嫌いなのニャ。

「それで?ランディスがずいぶん懐いているようだが、いったい誰なんだ?」

 

 ヴィルヘルムが怖いのか、ランディスがあちしの後ろに隠れて、服の裾をギュッと握っている。

「あち……私はミ──「ミシェルです。父が残した婚外子です。」」


 あちしが名乗る前に、ご主人さまがあちしの言葉を遮って、ヴィルヘルムにあちしを紹介した。


「──婚外子?妹?聞いてないぞ?」

 ヴィルヘルムは目を丸くしている。

「自分も幼い頃に何度か会ったきりですから、ご存じないのも無理はないかと。」


 確かにご主人さまが子どもの頃、ご主人さまの妹だと名乗ったことがある。

 ご主人さまはそれを❝婚外子❞と言ったのニャ。

 意味はよくわからないけど、納得してくれたのならそれでいいニャ。


「それで、どうしてその婚外子の妹がここにいる?まさか……ここに暮らすつもりじゃあるまい?」

 それを聞いてあちしはパッと表情を明るくした。


「ごしゅ……ハルトが子育て大変って聞いて手助けしに来たのニ……です!」

「本当かい?君が一緒に暮らしてくれるの?」

「もちろんです二……よ!」

 どうしてもニャって言いそうになるニャ。慣れないニャ。


「彼女がいますから、お手伝いは結構です。どうかお帰り下さい。」

「なんですって!?」

 ご主人さまにそう言われた髪の短い女は、キーッと目を吊り上げた。









────────────────────


X(旧Twitter)始めてみました。

よろしければアカウントフォローお願いします。

@YinYang2145675


少しでも面白いと思ったら、エピソードごとのイイネ、または応援するを押していただけたら幸いです。

ランキングには反映しませんが、作者のモチベーションが上がります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ