The Strait No One Could Dig Through ― 掘ル難シイ海峡封鎖 ― ― 2ヶ月後の地獄 ― (2026.05.22?)
The Strait No One Could Dig Through
― 掘ル難シイ海峡封鎖 ―
― 2ヶ月後の地獄 ―
(2026.05.22?)
………
2ヶ月で、
世界は静かに壊れたんよ。
音もなく、順番に。
まるで、
誰かが最初から
計算しとったみたいに。
………
■第1章 電気の切れる時間
停電は、予告されとった。
朝10時から12時。
午後3時から5時。
最初は、みんな笑っとった。
「昔みたいでええが」
「節電キャンペーンじゃろ」
って。
「ホワイトリバー
(ブラックロック)」
(資産 2100兆円の運用会社)
のAIが
「換金不可」言うても、
株価はまだ上がっとったしな。
だがな、
冷蔵庫の中身が腐り始めた頃から、
誰も笑わんようになった。
スーパーの冷凍庫が止まって、
肉が汁出して、
近所の主婦が
「これ、飴理科の
輸入牛やったのに……」
って呟いた瞬間、
わしは気づいた。
これは停電ちゃう。
石油が来んくなったんじゃ。
掘ル難シイ(ホルムズ)海峡を、
慰安攻撃が塞いだ日から、
全部始まっとったんじゃ。
■第2章 水が細くなる日
蛇口をひねったら、水は出る。
でもな、細い。
まるで銀行の残高みたいに、
遠慮しとるみたいに。
隣のばあさんが言うた。
「昨日より弱いで。
浄水場が燃料切れらしいわ」
誰も言わんけど、分かっとる。
これは止まる前の水じゃ。
二本(日本)の早苗ちゃんが
「我々は中立」と言いながら、
飴理科の言いなり、
親二家の慰安が
怒っちゃったもんだから
中東の原油が一滴も来ん。
だけど、
わしの通帳には、
まだ100億円書いてある。
でもATMは
「本日対応できません」。
金はあるはずやのに、
水より細うなっとるんじゃな。
■第3章 食べ物が消える順番
最初に消えたんは、
ドライフルーツじゃった。
次に缶詰。
次に米。
最後に残ったんは、
よく分からん安いお菓子だけ。
「賞味期限切れでも食えるやろ」
って、みんなレジに並んどった。
レジは動かん。
カードも通らん。
現金も、銀行が
「流動性不足」で
吐き出さん。
物が消えるのは、止まらんかった。
ホワイトリバーが運用しとった
「あのデリバティブ商品」が、
一瞬で紙くずになった瞬間――
世界中のスーパーの棚が、
魔法みたいに、からっぽになった。
わしは、背筋が凍る思いで思うた。
「世界は、3京円もの
巨大な金融資産を、
たった2000兆円の現預金だけで
支えとったんか……笑えるわ」
「ホワイトリバーの
2100兆円の金融資産も、
裏付けは500兆円程度の
現預金しかなかったんや……」
「だから、この世の
ありとあらゆる物が一気に
『現金化不能』に
なったんや……」
「パニック売りで暴落しまくって、
もう誰にも
換金できんようになったんか」
「命の次に大事なお金が
消えたら、わしらの命は
……どうなるんや?」
「数字は山ほど残っとるのに、
お金がない……?」
ゾクゾクするやろ?
これが、数字の王国が崩れた
本物の地獄の始まりなんじゃ。
■第4章 値段の意味が消える
スーパーの棚に、
まだ値札はついとる。
キャベツ 198円
卵 298円……
でもな、
誰もそれを払えん。
値段はある。
金もある(通帳には)。
でも交換できん。
レジの店員が
「現金のみです。
でも現金、
銀行から出せません」
って、
申し訳なさそうに頭下げた。
その時、わしは思うた。
「値段いうもんも、
ただの飾りじゃったんじゃな」
椅子リアルが
「我々の安全保障のため」
と堂々と宣言しながら、
慰安攻撃を全力で
後押ししとったあのニュース――
あれが、
全ての引き金じゃったんか……。
停電の合間に、
スマホの残バッテリーで
チラッと見ただけの、あの短い報道。
あれが、
こんな地獄を引き起こすなんて、
誰が想像できたやろ。
あの頃、みんな高みの見物やった。
「金持ちの戦争や」
「遠い国の話や」
「二本は巻き込まれんわ」
って、笑いながら酒飲んどった。
じゃけど今――
原油は一時150ドル超え、
エネルギー価格の高騰が
デリバティブの連鎖崩壊を呼び、
世界中の棚が空っぽになるまで、
たった数ヶ月やった。
みんなが 支持した早苗ちゃんは、
「中立」や言うとった。
だけど、今は笑えん。
前の首相の茂ちゃんが、
納豆軍の会議を
「お腹痛い」言うて
欠席していた時が懐かしい。
停電の闇の中で、
わしはようやく気づいた。
あれは
「金持ちの戦争」やなかった。
あれは、
わしらの命の値段を、
一瞬で紙くずに変えた
戦争やったんや……。
■第5章 崩れる銀行
銀行は開いとる。
でもな、中に入っても
誰も金を出せん。
スーツの兄ちゃんが、静かに言うた。
「本日は対応できません」
「いつならええんじゃ」
「……分かりません」
その目は、
もう客を見とらんかった。
画面には
「貴方様の残高:100億円」
とデカデカと書いてある。
でも金庫は空っぽ。
あのホワイトリバーが
「安全資産」と
言い張っとった債券が、
掘ル難シイ海峡の底に沈んだ
石油タンカーと一緒に、
全部消えたんじゃ。
わしは並んどる
サラリーマンに聞いた。
「お前、借金ないんか?」
「ないんよ……
助かった!
通帳に3億円あるしな……」
じゃけど、
彼の目は死んどった。
■第6章 会社という幻想
わしの会社は、まだ残っとる。
借金もない。商品もある。
……
でもな、
誰も買わん。運べん。売れん。
取引先が「資金繰り悪化」で
倒産ラッシュ。
中華国が「国内優先」と
コンテナ船止めたから、
部品も来ん。
社長が会議室で
「我々は健全だ!」
って叫んどったけど、
次の日、工場は真っ暗。
その時、分かった。
「会社いうもんは、
社会が動いとる間だけ
存在するんじゃ」
会社の預金通帳の100億円は、
ただの数字やった。
「記念に、この通帳、
写真撮っとこうかな(哀)」
■第7章 金持ちの末路
テレビに映った。
タワーマンション。
エレベーターが止まっとる。
水も止まっとる。
あそこに住んどる連中は、
口を揃えて
「100億持っとる」
言うてたわ。
ホワイトリバーの元CEOとか、
飴理科の
ヘッジファンドマネージャーとか、
中華国の新興億万長者とか
アラブの王様とか……
プライベートジェットで
世界中飛び回り、
ヨットでシャンパン浴びて、
「金さえあれば何でも買える」
って鼻で笑っとった連中や。
今となっては、
高級マンションの
エレベーターも止まって、
階段を降りる体力すら残っとらん。
食料配給所の列で、
「わしはVIPや!
優先してくれ!」
と怒鳴り散らすけど、
もう誰も現金なんか持っとらん。
カードは無意味、
デジタル資産は蒸発、
紙幣はただの紙切れ。
かつての「富の象徴」が、
今はただの重荷や。
わしは、
独り言みたいに呟いた。
「金持ちいうのも、
結局、体が動いて、
腹が満たされて
なんぼなんやな……」
飴理科の
トランポリン大統領
(跳ね回るだけの男)が、
テレビで
「我々は絶対に生き残る!」
と大演説しとったけど、
彼らの巨大タンカー艦隊は、
掘ル難シイ海峡で
機雷に沈められて、
原油はもう届かん。
ガソリンスタンドは空っぽ、
発電所は止まり、
かつての「無敵のドル帝国」が、
ただの空腹の亡霊になったんや。
拝金主義の頂点に立っとった奴らが、
今、配給の列で震えながら
「金さえあれば……」と呟く姿。
哀れやろ?
金で買えんかったのは、
結局、自分自身の命やったんや……。
ゾクゾクするやろ?
これが、拝金主義の果ての
本物の地獄絵図なんじゃ。
■第8章 静かな暴動
暴動は、起きんかった。
誰も叫ばん。
誰も奪わん。
誰も涙さえ流さん。
ただ、みんなの目が
……死んだ。
笑う気力も、怒る気力も、
話す気力も、全部抜け落ちて、
ただ虚ろな瞳で、
地面だけを見つめてる。
夜のコンビニ前、
停電した街灯の下。
数百人の列が、足音一つ立てずに、
まるでゾンビみたいに、
黙々と進んでいく。
息遣いすら聞こえん。
ただ、靴底がアスファルトを擦る、
かすかな
「しゃりっ……しゃりっ……」
という音だけが響く。
誰かが、
震える手で通帳を握りしめて、
「俺……500億あったんや……」
って、掠れた声で笑った。
でもそれは笑いちゃう。
魂が砕けた音や。
周りの誰も、反応せん。
誰も同情せん。
ただ、列が一歩、また一歩、
ゆっくりと前に進むだけ。
「これが……3京円のバブル崩壊か。
ようやく、数字の王国から、
腹の減る王国に戻ったんやな……」
その呟きが、一番怖かった。
静かすぎる。
誰も動じん。
誰も否定せん。
ただ、みんなが
同じ絶望を飲み込んで、
次の配給を待ってる。
これが、本物の地獄や。
叫びも、血も、ない。
ただ、静かに、人間が
壊れていく音だけがするんや……。
ゾクゾクするやろ?
これが、数字が消えた後の
本物の静寂なんじゃ。
■第9章 気づいてはいけないこと
夜、電気のない部屋で、
わしは一人考えた。
もしかしてな、
これは突然
起きたんじゃない。
慰安攻撃が
掘ル難シイ海峡を塞いだんは、
ただのきっかけに
過ぎんかったんじゃ。
あのホワイトリバーが
「永遠に成長」と言い続けた
サクセスストーリーは、
ただの「投資詐欺話」
(ポンジースキーム)
じゃったんよ…。
総額3京円の金融資産を、
たった2000兆円の
現預金だけで回しとった、
その150倍レバレッジの幻想は、
最初から崩れる運命やったんよ?
飴理科の中央銀行が
ゼロ金利で10年かけて膨らました
1京円超のデリバティブ残高、
中華国の影の銀行が
抱えとった500兆円の不良債権、
椅子リアルの軍事保証付き国債、
二本の早苗ちゃんが
国債買い入れで支えとった
二本国債の200兆円分、
みんな、
最初からこうなること
知っとったんちゃうか。
一隻のタンカーが止まっただけで、
商品先物市場で
1京円のマージンコールが
一気に連鎖。
レポ市場が凍結して、
1日で100兆円の短期資金が蒸発。
クリアリングハウスが
「追加担保出せ」って
叫んだ瞬間、
銀行は金庫の蓋を閉めた。
わしの通帳に残っとる
100億円なんて、
ただの電子記録やった。
実体は、
最初からどこにもなかったんじゃ。
……背筋が凍るような、
静かな終わり方やった。
■第10章 2ヶ月後の答え
あの日、ATMで金が出んかった。
あの時、全部始まっとったんじゃ。
2ヶ月後、
それがようやく分かった。
掘ル難シイ海峡は、
掘れんかったんちゃう。
人類が掘りすぎた金融の穴――
3京円の資産を
2000兆円の現金で回す、
その底なしの虚無の穴を、
あの海峡が、ただ塞いだだけじゃ。
150倍のレバレッジが、
一滴の原油で崩れ落ちる瞬間を、
誰も止められんかった。
■エピローグ
世界は壊れたんじゃない。
元に戻っただけじゃ。
数字の王国から、
腹の減る王国へ。
1,342兆円の幻想が、
GDP比230%の現実に戻っただけじゃ。
■あとがき
今、あんたが普通に飯を食えて、
普通に電気をつけられてるのは、
奇跡なんよ。
ただし、その奇跡は、
「二本銀行が国債の
約49%(503兆円)を握り続けて、
金利を人為的に抑え込む」
という、
超レバレッジが
永遠に続く前提でしか
成り立っとらん。
2025年末時点で、
二本の政府債務残高は
1,342兆円(過去最高更新)。
GDP比約230%。
家計の金融資産は2,351兆円。
一見「国内で回る」ように
見えるけど、
二本銀行の保有が減り続ける今、
銀行・生保・海外勢が
どこまで買い支えられるか……
金利が上がれば即地獄。
今の利払い費は
年間10.5兆円だけど、
2029年度には
21.6兆円に倍増の見込み。
10年物金利が2%台、3%台に
張り付いたら、
利払いだけで社会保障費を
丸ごと食いつぶす日が来る。
そして、通帳の残高が
いくらあっても、ある朝突然、
「本日は国債の
ロールオーバー対応できません」
「ATMからお金が
引き出せません」
「電気料金、
未払いで止まります」
となる日が来るんじゃ。
……笑えるやろ?
これが、
近未来の二本型財政・金融危機や。
ブラックユーモアどころか、
空恐ろしいリアルの地獄絵図。
あんたら、
今夜はゆっくり寝ておき。
明日から、
その「奇跡」がいつまで続くか、
本気で考えてみよや。




