第六話 「百匹斬りのルイズ」
ケイン、ルイズ、レイミの3人はルーカスに見送られ王国を後にした。
「さて、ケイン。次に行く場所のアテはあるのか?」
「うん。次にやりたいことは情報収集と、知名度あげかな。」
「知名度あげね、それはどうやってやるんだ?」
「簡単に言うと魔王軍が占領している土地を奪還します!」
大きく声を上げたケインに対しルイズとレイミはずっこけた。
「そんな事できるか!俺らの人数考えてみろよ3人だぞ3人」
「無茶よそんな事!誰が自ら死に行こうって考えるのよ!?」
ルイズとレイミは激昂しケインに近寄った。ケインは慌て急ぎながら弁明をした。
「た、たしかに!占領してる魔王軍の壊滅まではさすがに無茶だと思うよ!でも占領してる魔族チームの長の一匹位は倒せると思うんだ、そしたら全体的にチーム力は弱まるよね。」
「その後はどうするの?そんなことしたらその村に見切りをつけた魔物たちが村人たちを虐殺しちゃうかもしれないじゃない」
レイミは即座に反論したがケインは落ち着いてまた話した
「うん、僕もそれは懸念してる。だけど今回のことがあって僕たちはサウゾ王国の一員として旅に出たことになってるから他国も協力してくれると思うんだ。この力を使って村の警備に当たって貰いたいんだよ。」すると国の情勢について詳しいルイズが口を挟んだ。
「人間の中も色々大変なんだぞ、魔族がいてもいなくても戦争を続けるくらいだ。サウゾ王国と仲の悪い国だってあるし、俺らの判断だけで貴重な国家戦力を割くことも国王は好かんだろう。」
その言葉を聞きケインは少し落ち込み、レイミは
その通りと頷いていた。しかし次のルイズの言葉で2人の反応はまた変わった。
「まあ、発想はいいと思うから倒せそうな敵の量とレベルだったら突っ込んでいくのもありだな。」2人は驚きの顔をしレイミは一番に声を上げた
「ちょっとあんたまで何言ってんの!?この脳筋バカ!」
「おぉい、言い過ぎだろ凹むぞ。全員ぶっ倒しちまえば魔物は村を襲わなくなる、俺らを襲うからな。そんでもっと名前広げて魔王があっちから来てもらうのを待つ。みたいなもんならいいだろ?」
「でも、その量とレベルはどのくらいですか?」
ケインがそう聞くとルイズは少し考えた
「そうだなぁ〜」
すると後ろの草の茂みから獣系の魔物がルイズの喉元めがけ噛み付いてきた!
しかしルイズは気づいてたかのように振り向き低い姿勢から大剣を片手で振り回し一刀両断にした。その光景にレイミとケインの二人は驚きで腰を抜かした
「ざっとこの程度なら100匹は行けるんじゃねえか」
地べたに座り込んだ2人はニヤリと笑う大男を見上げた。
風が強く吹き、彼の髪を大きく揺らすが
その男の大樹のような体は微動だにせず
妙な安心感があった。
「す、すごいですね…」
「ほんとにバケモンよあんた、私なんて要らないレベルよ」
称賛というよりかはドン引きの声だったがルイズは誇らしかった。
「さて、俺は基本近道を行くからここら辺も魔物が多いぞー。気をつけろ」
大男は座り込んだ二人を立ち上がらせて先に進んだ。
「じゃ、じゃあこの街とかどうでしょう。
ハリエ町。聞いた話だと長らく魔物が占領してるからもうあんまり魔物の数も多くないらしいしルイズさんとなら行けるんじゃないかなって思います!」
「あーその村なら聞いたことあるわ。小さい頃に母にね。不思議な花が手に入るっていう有名な観光地だったそう。」
「ならそこへ行くか。ハリエ町ね。それはどんな花なんだ?」
レイミは過去の記憶を遡りその町のことを思い出した。
白と赤の花が咲き乱れ、人が多く市場を行き来していた華やかな町を。
「白と、赤。そう。白い花は治癒能力があって、赤い花は魔力を感じる花だったはず。魔物たちは赤い花を狙って魔王誕生後すぐに。」
「そんな事があったんだ。僕たちが何とかみんなに笑顔をまた咲かせることができるといいな。」
「良いこと言うじゃねえか、俺たちで取り戻そうぜハリエ町奪還だ!」
そして古びた世界地図を広げ
行きたい場所に印をつけ
3人はまた走り出した。




