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~葛飾北斎の異世界チート伝説④レイスVS霊S~

~葛飾北斎の異世界チート伝説④レイスVS霊S~


ここは「異世界モンステラ」のとある街。

街の外れには墓地と今は誰も住んでねぇ洋館があるらしい。

冒険者ってのは、魔素ってのが「魔物」に変化したのを「祓う」仕事らしい。

とある異世界人からの依頼が今回の仕事だってよ。

「私はこの街で代官をやっておりますイゥエモーーンと言います。女性の霊に祟られておりまして……いや……その……良い見合い話がきましてね……なんというか……」

「そんなこたぁ、どうでもいい。で?俺たちに何をしろってんだ?」

「は、はい、墓地と洋館の魔物退治を。」

「魔物ねぇ……そいつは本当に魔物なのかい?」

イゥエモーーンは動揺する。

「いいぜ、行ってはやる。俺ぁ自分の目で確かめてくらぁ。おもしれぇ絵になりそうだ。」


「北斎さん、本当に行くでござるか?拙者、幽霊は苦手でござるよ……」

「某も。霊は刀では切れぬ。」


俺たちは墓地の入り口へ来ていた。奥には霧に包まれた洋館がうっすらと見えている。

「気味が悪いでござる。念のため結界を貼るでござるよ。」

「某も今回は結界の中にいようではないか……」

「おいでなさったか。」

墓の下からわらわらと得体の知れないモノが次々と出てくる。

「北斎さ……ん。どうするで……ござるか?」

「待ってろ。」

【百物語】俺が生前に描いた作品だ。直ぐに描き上がてみせるせ。


さらさらさらさらさらさらさら

ドロドロドロドロ

ヒュードロドロドロドロドロドロ

・お岩さん

(四谷怪談)

・小幡小平次

(役者の幽霊)

・お菊

(番町皿屋敷)

・笑い般若

(鬼女・山姥とも解釈される妖怪)

・しうねん(執念)

(女性の強い執念・怨念)


「な、な、なんなんですか!その怖い軍団は!そ、某、切れぬよ?」


「心配いらねぇ!味方だ!みんな行くぜぇ!」


お岩さんは真っ直ぐに館へと歩を進める。

お菊は皿を「いちまーい!にまーい!ほーらさんまいめーー!」と投げながらレイスを消していく。

鬼女は「ヒヒヒヒヒ。」と笑いながらレイスを消す。

しうねん……睨んだだけで周りのレイスが消えていく。


小平次は?

「おめぇ見所ありそうだ。サシで殺ろうじゃねぇか。」と大きな個体と殴り合っている。


ぐしゃ。ぐちゃぐちゃ。

べちゃっ。べちゃべぢゃ。

僅かに残った肉片が飛び散る。

干からびた肉片があたり一面を埋め尽くす頃。


「ハッハッハ!おめぇやっぱ見所あったなぁ!」

小平次も相手も僅かに形を残すのみ。

顔も無くなったレイスが笑ってるように見えるのは気のせいか?


「おもしれぇ!これも描かねぇとな。」

俺は新しい【小幡小平次】を描き始める。



その頃、館正面、大階段前。

「わたくしはロシェ・フェルセンと申します。イゥエモーーン様の許嫁でございました。この洋館は新居のためにと父が用意してくれたものですの。」

「あら?イゥエモーーン?なんだか呪いたくなる名前ね(笑)」

「……もう……いいんですの。恨んではいますけれど……でも、わたくしのこの顔見てくださいまし。こんなに腐って酷い有り様ですわ。」

「ぁぁ、それでしたら。北斎さーん!こちらに来て下さいません?」

「ん?なんでぇ!こちとら新しい百物語描いてて忙しいんでぃ。」

「まぁまぁ、そう言わずに、この方の絵を描いていただけません?」

「お?べっぴんさんじゃねぇか!」

「え?わたくしなどこんな腐り果てた姿ですわよ。」

「ちげぇよ!ちょっと待ってな。」


さらさらさらさら

さらさらさらさら


一枚の絵が描き上がる。


そこには「美しい若き女性」の絵があった。


「わ。わたくし。わ。わたくしの姿……で……すわ。」


「おめぇはよ。そのまんまだぜ。」


「そろそろ行きましょうか?」


お岩がロシェの肩に手を置く。

ロシェは北斎絵の姿に変化し光に包まれ消えていくのだった。


「お?この光景は描かねぇと!」

俺はまた筆を取った。










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