華族会議⑬
やはりアムジャックさんの登場はこの二人にも緊張感を生んでいるのだろうか? モニター越しだがなんとなくそんな風に感じてしまう。
誰とでも要請があればパーティを組む俺なんかとアムジャックさんでは希少価値が全然違うのだ。
アムジャックさんとパーティを組んだことがある、と言うだけで他のプレイヤーに自慢できるくらのことなのだから、緊張しても当然と言えば当然か。
そんなことを考えていると、ふいにぐらぐらと地面が揺れ始めた。
ココナルクール城の門扉が、ゴゴゴゴゴと開き始めた。どうやらイベントが開始されるようだ。
四人は特に話をすることなく、アムジャックさんを先頭にその導きに従って中へと入った。
門をくぐると意外なことに、中は直ぐに行き止まりとなっていて、エレベーターのような箱につながっていた。
「このエレベーターにお乗り下さい。クエストは最上階からスタートになります」
というメッセージが画面の最上部に表示され、それを確認した我々はやはり無言で最上階を目指すのだった。
最上階は城壁につながっており、そこでは先程運営が説明につかっていたサングラスにふくろうのキャラクターが我々を待っていた。
「お待ち申しておりました。今回参加のアムジャック様、カジュマ@17様、Makoto様、カロ様の四名様パーティでございますね」
サングラス越しに愛らしい笑顔を振りまいて俺達のアバターを見渡す。
「それではここでクエストの追加説明およびスタートの号令を致します。クエストは舞台であるここ、ココナルクール城の脱出をしていただくことは既にご説明致しましたが、厳密に言うと屋上からスタート致しまして、先ほど通られた門をくぐって出ていただいた時点で脱出と致します。
スタートは各パーティへの説明が終わりまして、号令と同時にスタートとなりますので、今から4分32秒後を予定しております。
また、ココナルクール城は4階建てとなっておりまして、各階に階段への侵入を阻む強敵やボス、それに侵入者を排除するべく罠や謎解き、アイテム探しなどが用意されており、それをクリアするための共闘、話合いなどが必要となってきます。
皆様華族と名乗るに相応しい行動を、力・勇気・知恵を使ってお見せ下さいませ。
また、最後にはクエスト史上最大にして最高のミッション『華族会議』も予定しておりますので、どうぞ最後までお楽しみ下さいませ。
それでは今しばらくお待ち下さいませ」




