華族会議⑪
一番最初に現場に着いた俺は、他の三人が来るのをココナルクール城の門の前で待っていた。
広場で待ち合わせをして、一緒に説明を聞くというスタイルのパーティがほとんどであったようだが、即席パーティの我々はそうせず、説明は個別で聞いてクエストの現場前で待ち合わせというスタイルを取った。そうすれば何かと気を使う必要がないからだ。
ネットの世界でまで気を使ったりしたくない。みんなやりたいようにしたいのだ。
ふと時計に目を落とす。
開始時間まであと12分はある。
もう一度装備やアイテムを確認しておくかな、と考えている所へワープのエフェクトが2つ近くに現れた。
おそらくカロとMakotoの二人が到着したのだろう。輪郭が上からはっきりとしていき、徐々にカロとMakotoが姿を現した。
「お待たせいたしました」
「待たせたね」
二人から挨拶のメッセージが届く。
カロはかわいらしい女性のアバターを使っており、会話からも丁寧で上品な女性といった印象を受ける。
ただ、こればっかりはネット上でのことなので、真相は分からない。
実際に女性と信じ切っていて会ってみたら男性だったという例がネット上には星の数ほどあるからだ。
一方Makotoは鎧を纏った戦士のアバターを使っており、会話も無骨な男性という印象を受ける。そこからもやはりどうしても父さんを連想してしまう。
今回、これを機会にどうにかして父さんかそうじゃないかを俺の正体を隠しながら見極めたい、と改めて気を引き締め直す。




