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賢くない賢者と勇気のない勇者⑤

コートは高校の時に使っていたやつだけど、それしかないからそれを使うことにする。


準備を終えて時計を見ると、時刻は10時20分。


家から15分くらいの距離にあるコンビニだけど、忘れ物とか何かあって遅くなるといけないし、ネットで最初の勤務の時は挨拶回りもあるから10分くらい前に着くようにするのが良い、という意見をみたのでので早めに家を出ることにする。


外に出ないからスニーカーは昔の物でも、きれいなままで残っていて良かった。


スニーカーを履いて家を後にする。


父さんには特に声を掛けずに家を出たけれど、なんとなく父さんには今の状況が知られているような、そんな気もする。


まぁいいや父さんなんて。そんなことよりこれからのことの方が大事だ。


ちゃんと働けるのか? どんなことをすればいいのか? 接客がちゃんとできるのか? 


不安なことは数え出したら星の数程あるように思えてくる。


だけど、昨日朝霧さんと話して決めたんだ、これからは変わっていこうって。変わらなくっちゃいけないんだって。


だからどんなに辛くても、逃げ出したくなっても、今度は逃げ出さないって、ちゃんと自分と向き合って戦うって決めたんだ。


そう、だからがんばろう。


そんなことを考えて、重い気持ちを抱えつつも、自分を鼓舞しながら歩いていると、すぐに俺が今日から働くファミリーマートが見えてきた。


どくん、どくんと心臓が早鐘を打つのが分かる。


行かなきゃ行けない。


がんばろうって決めていても、いざ目の前にすると本当に緊張して吐きそうになる。


少し深呼吸をして気分を立て直す。


大丈夫、別に悪いことをしに行くわけじゃない。


これから一生懸命働いて新しい自分に変わるんだ。そう言い聞かせて次第に重くなる足を店内に運ぶ。

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