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賢くない賢者と勇気のない勇者④

昨日は自分のことで精いっぱいだったから、無精ひげもそのままで、着の身着のまま出かけても気にならなかったが、今日からはバイトだ。


一人じゃなくて一緒に働く人もいるだろうし、今までと違って人にも気を使って動いていかなければならない。


何年振りだろう、人に気を使うなんて。


はぁ……


考えただけで気が重くなってくる。


とりあえず清潔感だけは出すようにしよう、と洗面所に向かうことにする。


久しぶりに鏡に向かって対峙する。


今までは現実から目を逸らしたくて極力鏡は見ないようにしていた。


だが、改めて対面するとひどいものだ。


無精ひげは伸び放題、寝ぐせはそのまま、あんまり洗濯しないジャージはよれよれで、食べこぼしの汚れまでついている。


直すところが多すぎて嫌になる。


まずは蛇口をひねり水を少し手につけて寝ぐせを直す。


まぁ完全とはいかないまでも自然な感じにはできただろう。


次は髭だ。


たまに鬱陶しくなった時に使う、父さんがいつも使っている備え付けの使い捨てひげそりと、クリームを拝借する。


いつもは少しくらい血が出ても放っておいて治るまで待つが、今日はそういう訳にはいかない。


慎重に慎重にゆっくりとそっていく。


うん。自分でも納得できるくらいきれいに剃りあげることが出来た。


もう一度顔をきれいに洗い上げて、気分を新鮮なものに引き上げていく。


部屋に戻り服を一式まるごと替える。


下着から何から全部だ。


そもそも外に行くことが無いからヨソ行きの服なんてものは無いんだけど、それでもシワが少なくてヨレヨレになっていないシャツとジーパンに厚手のトレーナーを探し出して身につける。

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