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大作RPGに割とある過去編㊲

朝霧さんはさっぱりとした口調で優しく諭すように説明してくれた。


朝霧さんの言葉こそが自分が欲していた物そのものであるように感じた。


心の奥底からあふれ出る感情を止める術もなく、自然に涙がこぼれ出た。


どうしてこれほど温かい言葉が言えるのだろう、そしてどうしてもっと早くこの人に会えなかったのだろう。


着ていた厚手のトレーナーの袖で涙を拭きながら、もう一度朝霧さんの顔をまじまじと見つめる。


朝霧さんはその視線に顔を背けることなく堂々と俺の視線を受け止めてくれる。


泣いているこっちが恥ずかしくなって、すぐに俺の方から顔を背けた。


「泣いてもいいのよ。


全然恥ずかしい事じゃない。


一真君に限らず誰だって多かれ少なかれ辛い時はあるし、悲しい過去ももっていたりするの。


だけどそういう苦しい物と折り合いをつけて生きて行くのが人生ってものだと私は思うわ。


だから、一真君もすぐにはできないかもしれないけど、考え方を変えて少しずつでも自分の過去を受け入れて行ってほしいの。


今日だってコンビニで働くことになったり、私と出会えたり、変わるきっかけになることはいくらでもあるじゃない。がんばろう」


そういった朝霧さんの目も少しだけ涙目になっていたように思う。本当に温かい人だ。


結局のところ、俺が立ち直れないと思っていた田村君との出来事は、他の人から見たら大作RPGによくある過去編のようなもので、RPGの主人公のように乗り越えて行かなければ前に進めないのが人生というものらしい。


できるかどうかはわからないけど、変わるきっかけはつかめたような、


そんな気がする。


今日は本当に色々なイベントが起って、すごく沢山のスキルを獲得できた気がする……


朝霧さんという強力な仲間が手に入ったのが今日の冒険の一番の収穫だろう。

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