大作RPGに割とある過去編㊱
「何でですか?」
「だってあなたが悪いことなんて一つもないんだもの。
一言で言うと考えすぎ。
多分一真くんは頭がいいから、考えに考えてしまうんだと思う。
それでどうしても理屈で納得がいかなかったから、もういいやって全てを捨てて現実逃避してしまったんだと思うの。
でも、世の中って一真君が思ってるほど難しいことはなくて、もっと単純に出来てるんだよ。
分かりにくいかな?
今の話だって色々責任を感じてるみたいだけど、もっと単純に『一真君は正しいことをした。結果友達の田村君は自殺してしまったけど、それは仕方が無いね』って割り切っていいと思う」
「そんなの僕には出来ません。それって無責任で無茶苦茶な気がします」
思わず勢いこんで反論してしまう。
「これは考え方の違いかな。
だからこういう考え方もあるっていう気持ちで聞いてほしいの。
私にしたら考え過ぎてしまって周りに迷惑をかけて、今のどうにもならない状況を作ってしまった一真君の考え方の方がおかしいと感じてしまうの。
だって一真君誰にも責められてないんでしょう。
田村君の遺書だって、本当に最後まで一生懸命自分のことを心配してくれたことに対する感謝の言葉かもしれないでしょ。
それは確かに学校がカンニングの事実を本当に隠そうとしたのだったら非はあると思うけど、実際そうだったの?
その後ちゃんと説明があったかどうかも知らないんでしょ。
それで田村君のご両親や妹さんがどう思ったかも知らないんでしょ?
別に確かめる必要もないと思うけど。
だからそこまで考え過ぎて自分の責任にしすぎるのは、私にはばかみたいって思えるの。
一真君は正しいことをしようとして行動を起こした。
結果はどうあれいいことをした。
それでいいじゃない」




